第五話 蒼の剣、再び
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
このモンスターキラーだ。
テスト時には存在しなかった仕様だが、二回目のハーフポイントーーーー五十層以降からその存在が確認されている。
曰く、HP自体は通常と遜色無いものの、攻撃性だけはボスレベルだそうだ。
事実、俺も五十層以降から数体の確認をしている。何れも俺が倒したが。
「……ハッ」
息を吐いて、一気に懐に侵入、心臓に剣を突き立てようと試みる。
「グアッ!」
それに反応し、ヴォーパルリザードは手に持つ片手剣でそれを弾く。
(片手剣使いだとーーーー!?)
通常、リザードマンロードを含む総称?リザードシリーズ?は曲刀を好む習性がある。言わば、このヴォーパルリザードはその概念を完全に壊したと言っても過言ではない。
すぐに離れると、ストレージにあるブルークリムゾンを取り出して抜く。ソードスキルを封印し、数で押しきる。
「オオッ!」
一気に接近する俺に対し、ヴォーパルリザードは構える。
片手剣重単発ソードスキル?ヴォーパルストライク?。
「ッ!」
接近を予測していたかのように放たれたそれを、顔を右に傾けるだけで避け、胸に斬撃を放つ。そのまま通り過ぎると、HPが微量ながら減っている事に気が付く。
「……カウンター型の能力構成か。これは面倒だな」
言いながら、片手剣だけを仕舞い、ブルークリムゾンを片手で持つ。
「さて……と。殺るか」
目を閉じ、呼吸を整え、場と同調する。
「……ハッ」
優しく蹴った地面は抉れず、しかし俺の体は素早く懐に潜り込む。
「グアッ!」
それに反応し、ヴォーパルリザードは片手剣を振るう。
「……」
それを無言で反らすと、拳を叩き付ける。
体術単発スキル?閃打?。
地面を思いっきり踏んで放った閃打はヴォーパルリザードの鳩尾に入り、目に見えてHPを削り、ヴォーパルリザード自身も苦痛に顔を歪める。
「グルル……!」
それでも、攻撃を続行する。
体術重単発スキル?瓦解?。
掌底による顔面攻撃で、プレイヤー相手だと脳を揺らす凶悪な攻撃で、モンスターにも有効な一手だ。
ヴォーパルリザードは顔を片手で覆い、下がるとそのままソードスキルを放つ。
刀単発ソードスキル?鷲羽?。
斬撃はヴォーパルリザードを断罪し、ポリゴンと化した。
加算経験値とドロップアイテムを一瞥しーーーーそこに現れた一匹の小さなモンスターと目が合った。
「キュルッ!」
「……珍しいな。こんな辺境に?バハムートドラゴ?が居るなんて」
?バハムートドラゴ?ーーーーラグー・ラビット同様、超激レアモンスターとしても有名で、前にひょんな事で行動したことがある少女のモンスターーーーー?フェザーリドラ?と同じくノンアクティブモンスターだ。
しかし、フェザーリドラは小柄な水色竜に対し、此方は中級サイズの蒼竜だ。可愛げはフェザー
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ