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ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第6章 アルレスハイム星域会戦 後篇 〜真実〜
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教えろ!」
といったが、時すでに遅し。少将はこと切れていた。
そこに艦隊陸戦警備隊がなだれ込んできた。
しかし、彼らに事情を説明するなり彼らの指揮官であった女性少尉は
「ご協力感謝いたします。
後処理はわれわれのほうでさせていただきます。中尉はパエッタ中将がお呼びですので艦橋へお急ぎください。」
と言って、きれいな敬礼をするとその女性少尉はテキパキと指示を下し始めた。
なかなかいい指揮官だ。指示も的確、自分も指示しつつ処理をこなす。
なんて思いながら、血だらけの軍服を着、帝国軍のA-12型トマホークを持って艦橋へ赴いた。

中将は私の服装や持ち物を見て唖然としていたが中将が
「このたびはご苦労。
そして貴官には大変申し訳のないことをした。
許せ。」
といろんな謝罪の言葉を並べていたが、結局中将が言いたかったのは「自分は悪くない。憲兵隊がコーゼル少将の告発をうのみにしただけだ。」
そして、
「今回の件:私の拘束の件と強襲揚陸事件はなかったことにしてくれ。」
だそうだ。
一瞬トマホークで切りかかりたくなったが、衝動を抑えて
敬礼をして
「シュナイダー中尉了解しました!
では、私はこれにてローゼンリッターのもとに帰らせていただきますがよろしいでしょうか?」
中将は
「今回の強襲揚陸事件はシャトルの事故としてあるため、シャトルは飛ばせない。
なので、ハイネセンまでは本艦にとどまってくれ。」
たぶん、艦隊旗艦に強襲揚陸されたことを隠したいだけであろう。しかし、
「了解しました。」
すると中将は
「よろしい。」と言って私の後ろにいつの間にか立っていた先ほどの女性少尉に
「イブリン少尉。中尉をあいてる部屋に連れてってやってくれ。」
イブリン少尉は敬礼をして
「了解しました!」
と言って「中尉こちらです。」と私を案内してくれた。
途中でいろんな話をしているうちにこの強襲揚陸事件の概要がつかめてきた。
このイブリン・ドールトン少尉について軽く説明しておこう。
彼女は一般兵として戦艦のオペレーターとして勤務し、戦術管制専科学校を最年少で卒業して、宇宙空母「アムルタート」の戦術管制官として勤務してから宇宙歴791年に第3幹部養成所を卒業し第2艦隊旗艦の近接防御管制官として勤めていた。
なかなか優秀な士官であった。
彼女の話によると
「隕石群が付近を通過する予定。」
という情報が流れた。そしてそののちに予測された時間きっかりに確かに隕石群は通過したもののあらかじめルートを少しながら変更していたために問題はなかったが結構近かったそうだ。
そして、そのうち数個があまりにも近くに接近したため少尉の管制下にある近接防御銃座群は即座に彼女の指揮下で銃撃を開始しこれを破壊したが、他方向からの隕石がまっすぐにこちら
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