第3章 リーザス陥落
第50話 預かる命、解放の時まで
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…馬鹿。何考えてるんだ?」
「あぅっ……」
ユーリは大体かなみが何を考えているのか読めた様で、彼女の頭を軽くこついだ。
「自分も望んでするなら兎も角……強姦は女を殺すも同義、だろう? 変なこと考えるなって。オレに任せておけ」
「あ、あう……すみません」
かなみは頭を下げた。
きっと、顔は赤く染まっている筈だ。火照っているから……よく判る。こんなに良い人なのに、なんでそれに比例する様に鈍感なのかが判らないが……。
「そうだ。かなみ」
「うひゃいっ!? な、なんでしょう??」
「何慌ててるんだ? まあ良いけど、頼みがあってな。持ってたらでいいんだが」
ユーリは、かなみに話をしていた。ある事を訊いて、そして、その後。
ユーリはランスが泊まっている宿前へと到着した。
あの男は基本的に羞恥心なんてものは無いから。きっと部屋の前まで行けば十中八九は……。
「がはは、オレ様の活躍で戦いは終わったな! まぁ、オレ様の力をもってすれば、ヘルマン軍くらい屁のようなものだ!」
「はい。そうですね。カスタムの皆さんもとても頑張ってくださいました。ユーリさんも」
「ふん。下僕なりに、まぁまぁの仕事はした様だな。まぁ 下僕・ガキなりにだが」
「あ……、でも 今回の勝利は、ユーリさんのおかげと言う声も……」
「馬鹿者、オレ様の活躍があればこそ、カスタムも取り返せたのだろう! それに、オレ様が町にいたら、ユーリの倍は仕留めてるわ。がはは!」
「ひんひん……、ランス様、痛いです……」
ランスは、シィルの頭を叩きながら、豪語していた。そう、こんな感じで会話が聴こえてくるのだ。声が大きいし、羞恥心がないから、聞こえる事も厭わないから。
それに、聞いているだけでよく判るというものだ。シィルが、ユーリの事を褒めたものだから、手が出るのが早い、と言う事だ。相変わらずなのである。
「さてさて、後は カスタムの女達がオレ様にお礼をする為に、偲んでくるのを待つだけだな。マリアは上手くやってくれただろう! うひひ……」
そして、ランスの口からは、期待通りの答えが出てきた。万が一とも考えていたのだが露と消えた瞬間でもある。
「う〜む、かなみの身体も要求しようと思ったのだがな。アイツとはまだヤってないからな。多分処女だろう! リーザスをサクッと救った暁には、美味しく頂くとしよう。がははは。うむ、実に選り取りみどりだな」
どうやら、カスタム勢だけでなく、かなみの事もご所望の様だ。
「(はぁ……やっぱか)」
ユーリは、ため息をしていた。
ここまで 予想通りだったらもう笑うしかないだろう。仮にも戦争に近い戦いをしたばかりなのに、もう娼婦をご所望とはやはり、大物と言え
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