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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第百三話 春の穏やかな一日 後編
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さんを連れてきてくれ。
 このまま相手をさせるわけにはいかないだろう」
「「了解」」

 士郎の言葉にすぐさま走っていくランディとアレックス。
 小学生に指示されるのはどうなのだろうと思っていると

「もうレティさんの相手ばっかり」

 膨れっ面で士郎に抱きついてくる美由希。
 こうなった酔っ払いを引き剥がそうとしても無駄な労力なので、可能な限り自身の身体に触れるやわらかいものを意識の外へと置き

「すみません、美由希さん」

 美由希を抱きしめ返す士郎。
 その際に宥めるように、髪を梳くように優しく撫でる。

「えへへ〜」

 するとすぐに膨れっ面からほにゃと緩んだ表情に変わる。

 高校生と小学生だが立場は完全に逆である。

 士郎に撫でられて腕の力が抜けたところで、身体の密着を少し解き、美由希の背後から士郎が抱きしめるように移動する。

 目の前からいなくなった士郎に首を傾げるが、そこは酔っている者。
 後ろからの声と温もりにすぐに身体を預ける。

 その状態になったとき

「お待たせしました」
「もうレティったら」

 アレックスがリンディを連れて戻ってきて

「水を持ってきました」

 ランディが新たなコップ二つとペットボトルごと持ってくる。

 レティの方はリンディにお任せして、士郎は美由希を抱きしめたままコップを口元に持っていく。

「美由希さん、水ですよ」
「うん、ありがと〜」

 大人しく水を口にする美由希。

 レティはともかく美由希は既に身体から力が抜け始め、眠りに落ち始めている。
 そのまま士郎はゆっくりと美由希を横たえ始め、自身の膝を美由希の枕とする。

「えへへ、士郎君の膝枕〜」
「ええ、このまま少し休んでください」
「ありがと、でも大丈夫……すぐに………起きる…………から」

 膝枕しながら撫でられ、美由希はそのまま眠りに落ちる。
 素直に眠ってくれたことに安堵の息を吐きながらリンディとレティに視線を向けると、リンディに叱られているレティの姿。

「二人はこのままこっちで引き受けるから」
「ありがとう、助かったよ」
「ありがとう、士郎君」

 ランディとアレックスが疲れたように元場所に戻っていく。
 二人には酔っ払いのレティ相手は荷が重かったようである。

「はあ、まったく身内がごめんなさいね」
「構いませんよ。これもまた平和な証拠です」
「それもそうね」

 士郎とエスケートが苦笑していると、膝枕をしている美由希を見つけたなのはが様子を見に来る。

「お姉ちゃん、士郎君に膝枕してもらってって顔真っ赤!?
 お酒飲んじゃったの?」
「レティ提督に飲まされたらしい。
 別に倒れたというわけ
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