第六話
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後
第六話
「さて、次はそろそろ実戦的な練習だ。ってもめんどくさいからひたすら模擬戦闘だ。対戦相手は次までに揃えとくから、まぁ期待しとけ」
「おう!それじゃまた明日お願いします雨さん!」
午前中で水風船は合格をもらえたので、午後はフリーとなった雄太
案の定、やる事はない
と、そこに
「よう新人。調子はどうだ?」
曇りの日だ
黒のタンクトップを着て、額から汗を流しまだ昼だと言うのにビールを片手にしていた
「調子、は好調ですけど、雨さんの教え方が放置過ぎてキツイデス・・・」
「仕方ない。雨さんはここで一番の適当さを誇っているからな。だが、雨さんのとこの門下生は成績優秀の精鋭揃いだ」
なんだかにわかには信じられないが、曇りの日が嘘をつくとも思えないし、つく必要性もないだろう
「曇りさんは雨さんの門下生ですか?」
「ん?あぁ。あの人より俺は年上だが変革者としては年下だからな。お前さんのおやじもな」
この時雄太は、あの雨さんからここまでしっかりとした人格者が巣立つことに心底驚いていた
あれだけいい加減に放置プレイされたら嫌になって投げだすだろう
実際雄太も何度かやめようとしたが、その度に雨の日に妨害されて止められなかった
「今の訓練内容はなんだ?」
「いまの修行は、とりあえず力の使い方身に付けたんで、明日から実戦形式らしいですね〜」
「お、中々順調じゃないか。でもな、その訓練にクリアするのは骨が折れるぞ?比喩じゃなくホントに、だ」
骨が折れる程の訓練
その響きが少し雄太の体をこわばらせる
「ど、どんな内容なんですか?」
「それは明日のお楽しみだ。と、暇なら俺の実戦相手でもやるか?明日の予行を兼ねて、な」
せっかくのお誘いを断るわけもなく二つ返事でOKした
もちろん、実戦なんて初めてだし、熱で怪我させたら、と考えると怖くもなったが、それを克服するのも修行に付きものだと割り切った
「さて、実戦は初めてだろうしルールの説明だ」
「はい!ぜひ詳しくお願いします!」
「雨さんと違って俺は1から説明派だから安心しろ。まず、ルール1、殺傷の危険がある力は無し。もちろん、加減してれば問題ない。ルール2、どちらかが降参するまで続ける。ルール3、これが一番大切だ。お互いの制約破壊はしないこと。なぜだかわかるか?」
制約破壊、と言う単語自体初耳の雄太は首を横に振る
「制約ってのはな、制約を払わなきゃ使えないんじゃなく、払わなきゃ死ぬんだ」
「それは・・・?」
「つまり、お前は銃なしでも熱を使える。が、制約を払わなければ、体は消滅する。その後の事は誰にもわからん・・」
雄太は背筋に悪寒が走ったのを強く感じた
だが、
[8]前話 [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ