《ソードアート・オンライン》
[1/3]
前書き [1]次 最後 [2]次話
薄暗い洞窟の中、何処からか金属のような硬いものがぶつかり合う音がする。
その音は神父の様な服装の青年の剣と、トカゲの様な怪物ーーリザードマンロードーーの剣がぶつかり合う音のようだ。
彼らは何度か剣を打ち合わせた後、お互いに離れ青年は両手に三本ずつ挟んでいた剣ーー黒鍵ーーを収めると何かの武術の構えをとった。
リザードマンロードは剣を収めた青年に向かって剣を輝かせて何かの技ーーソードスキルーーを発動させ、突進していった。
青年はものすごい速さで迫ってきた剣をスレスレで避け、懐に飛び込み腹に強烈な拳撃を叩き込んだ。
攻撃を受けて吹き飛んだリザードマンロードは壁にぶつかり、無数のポリゴン片になって爆散した。
リザードマンロードを倒した青年??コトミネ??はゆっくり息を吐き構えをといた。
「ふぅ、そろそろ帰るかな」
彼がいる場所はアインクラッド第七十四層迷宮区。アインクラッド攻略において最前線と言われている場所だ。
現在午後4時そろそろ戻らないと夜になってしまう。
出口に向かって歩き出した時、彼はふと二年前、このデスゲームが始まった日の事を思い出していた。
◇
二年前
2022年11月6日
side コトミネ
『ソードアート・オンライン』
天才的な頭脳を持ったプログラマー茅場晶彦によって制作されたVRMMORPG。
自らの体と武器で百層ある浮遊城《アインクラッド》を攻略していくというゲームだ。
初回ロットがたったの一万本しかなく、発売された瞬間に即完売となっていた。
俺??言峰紫苑??は最初このゲームには全く興味もなかった。ならなぜ俺がSAOにログインしているのかというと??
「まさか、あの父さんがゲームを送ってくるなんてな」
そう、俺の父親??言峰綺礼??がSAOとナーヴギアを送ってきたからだ。
今まで、神父に必要なのか分からない戦闘術しか教えてこなかったあの父親がだ。
荷物と一緒に届いた手紙には、
『修行ご苦労だった。それは私からの労いだ、楽しんでくれ。
PS,私の友人もそのゲームをすると言っていた。もし会ったらよろしく言っておいてくれ』
と書いてあった。
この手紙を見た瞬間本当にあの父さんが書いたのか自分の目を疑ったよ。
「そう言えば父さんが言ってた友人って誰だろう?………まぁいっか、そのうち会えるだろ」
そう言って俺は周りを見ながら歩き始めた。
「しっかし、本当に良くできてるな。本当と見分けがつかん」
第一層の始まりの街の街並みのクオリティはとても高いものだ。
「おーい。そこのお前ちょっと待ってくれよ」
前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ