絶対魔王と氷結姫
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たもん勝ちじゃないかしら? 正義と悪っていうのは曖昧で不確かな基準なのよ。私は正義の反対は別の正義と思ってるわ・・・・・・ゴホッ、がっ??・・・・ごめんなさい、ゴボッ。人間には人間の正義があるように私達には私達の正義がある。ただ、其れだけの事・・・。もう喋り疲れたわ・・・早く殺して頂戴・・・」
そう懇願したサラディウスの姿は余りにも弱々しく、酷いくらいに美しく思えた。
「さよなら私の──────────」
氷雨が喉に剣を突き刺すほんの一瞬、サラディウスがか細い声で消え入るように呟いたのを氷雨は聞き逃さなかった。
こうして長きに渡るサラディウスの生涯は氷雨の攻撃によって幕を閉じる事になった。
氷雨は空間結界魔法を解除し、魔王の居城を後にした。
辺りは星が燦々と煌めく夜、一人草原に佇む氷雨は夜空を見上げる。
「さよなら私の・・・・・・友達、か」
酷く、銀髪で瞳の赤い角の生えた少女の顔が頭から離れなかった。
ー完ー
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