マブラヴ
1094話
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「何だ! 今は黙って敵を探せ!」
「そんな心配はいらないだろ」
「何!? ……っ!? 誰だ!」
仲間の声ではない事に気が付いたのだろう。慌てた様子で再び銃口をこっちに向けてこようとしていた男だが、迂闊に銃を撃たれては困る。
多分大丈夫だとは言っても、ここは宇宙だ。飛行機の中で銃を撃つよりも物凄い事になる可能性があるし、何より爆薬があるとなればそれ以上の惨事にもなりかねない。
よって、銃を持った相手の手首を掴んで握りつぶしつつ、同時にもう片方の手で拳銃に触れて白炎でドロリと溶かす。
「ぎゃああああああああああああああああっ!」
手首を砕かれた痛みと、溶けた金属により皮膚を焼かれる痛み。
この両方の痛みにより悲鳴を上げる男の足を蹴りで掬って転ばせる。
そのまま未だに泣き喚いている男の胸を足で押さえて制圧完了。
同時にパチンッと指を鳴らして影槍を作り、手足と首、胴体の全てを地面へと固定してやる。
「あああああああああああ!」
「いいから、黙れ。お前達がやろうとしていた事を考えれば、この程度の痛みはどうということはないだろう」
「っっっっっ!?」
影槍を使って口を封じてやると、それ以上は喧しい悲鳴を聞かなくてもよくなった。
「さて、それでだ。早速聞かせて貰おうか。……と言っても、喋れないか。YESなら縦に、NOなら横に首を振れ。いいな?」
「っ!?」
そう告げるが、男はただ黙って血走った目で俺を睨み付ける。
「俺の言葉が分かりにくかったのか? もう1度言うぞ? YESなら縦に、NOなら横に首を振れ。い・い・な?」
言葉を発するごとに、男の鳩尾を踏みつける足に力を入れていく。
ミシリ、という音が男の身体から聞こえてきたのは、恐らく骨が軋んだ音だろう。
自分の身体の中の出来事だけに、男もこのままでは肋骨を全て踏み折られるとでも思ったのか、慌てて首を縦に振る。
「よし、いい子だ。そうやって素直に俺の質問に答えれば、俺としても丁重に扱ってやる。ああ、言っておくけど後からそっちで気を失っている男達にも話を聞くが、その時に違う答えが返ってきたら……どうなるのか、分かっているな?」
ブンブン、と俺の言葉に慌てて頷く男。
やっぱり誠心誠意話をするってのは大事だよな。
どこからかいらない突っ込みが来そうな事を考えながら、口を開く。
「さて、まずは第1の質問だ。今回この宇宙船に立て籠もろうと考えたのはお前か?」
慌てて首を横に振る男。
ちっ、違うか。
「なら、ここを爆破しようと考えたのはお前の考えか?」
これにも首を横に振る。
うん? この男がこの場におけるリーダー格に見えたんだが……違うのか?
「なら、お前がこの場のリ
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