マブラヴ
1093話
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これからどうするかを考える必要があるんだろうが!』
うあぁ……何と言うか、予想外に予想通りの方向だな。
考えるまでもなく明らかな事だが、この宇宙船に逃げ込んでいるのは地球にいられなくなった者達が大半だ。
それ以外は強制的にこの宇宙船に連れてこられた人質兼技術者みたいな奴等とかか。
で、基本的にはこの宇宙船に逃げ込んできた奴等ってのは地球では社会的地位の高い奴が多い。
政治家とか、会社の重役とか、そんな感じで。
そんな奴等が追い詰められて宇宙船の中に存在して皆で協力してやっていけるか?
まぁ、出世している者達なんだから、基本的には有能な奴が多いだろう。
親の地位を引き継ぐとかの奴もいるかもしれないけど、このマブラヴ世界で皆がそんな真似が出来るかと言われれば難しい。
何だかんだと、この世界の人類は俺達が来るまでは追い詰められていたのだから。
その辺を考えると、やっぱりここにいる人物は多かれ少なかれ有能なのは間違いない。
ただ……有能なだけに我が強く、自分の意見が絶対だと思っている者も少なくない。
色々と上手くいっている時であれば、お互いに多少の妥協も出来るだろう。けどここまで追い詰められると、そんな余裕は既に存在しない。
「……不味いな」
「どうした? 何か見つけたのか?」
思わず呟くと、スレイが尋ねてくる。
「ああ。敵の主要メンバーがいる場所は見つけた」
「なのに、不味いの?」
理解出来ないといった様子で美砂が呟くが、そこにイザークが納得したといった表情で頷きを返す。
「なるほどな。恐らく責任の擦り付け合いといったところなのだろう?」
「イザーク、正解。それもかなり険悪になっている。下手をすれば同士討ちをするんじゃないかってくらいにな」
「うわ……何て言うか、自業自得としか言えないんだけど。いっそ、このままここで待ってない? 多分そいつらが仲間割れして勝手に数を減らしてくれるわよ?」
いともあっさりそう告げる美砂。
この辺、恭順派のアジトに潜入した夏美とは違って、人の死というものに嫌でも慣れているんだよな。
俺と共に魔法世界を旅したのもあるし、拳闘士として戦ったってのもある。そして何より、シャドウミラーとしての戦いにブリッジクルーとしてでも参加したというのも大きい。
勿論最初は色々と厳しかったと思うが……
だが、美砂の言葉に首を横に振る。
「駄目だ。俺としても出来ればそうした方が手っ取り早くていいと思うんだけど、これだけ大きな騒動になったんだ。犯人は少なからず必要になる。犯人が全員死亡ってなると、アメリカだけじゃなくてマブラヴ世界的にも色々と都合が悪い」
「それも、出来れば犯人は多ければ多い程にいいだろうな」
イザークの言葉に頷
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