秋山 駿
第一章 崩壊する生活
第八話 襲撃
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ちゃん、大丈夫か?」
「私は大丈夫です。でも、堂島さんが……」
大吾が呻きながら、腹部を押さえている。
指の隙間から流れ出る血が、秋山の身体を強張らせた。
意識はあるようだが出血がかなり多く、すぐにでも治療をしなければまずい状況である。
だが未だ銃弾が止む事無く飛来しており、身動き出来ずにいた。
「くそっ!!どうしたら……」
考えを巡らせている最中、一瞬にして銃撃が止み静寂が訪れる。
何が起こったかわからず、おそるおそる物陰から少し顔を覗かせ周囲を窺った。
さっきまで銃を撃っていたであろう男達は床に倒れこみ、別の男が代わりにその場に立っていた。
少し痩せた身体で、年齢も若い男。
しかし額や腕についた傷は、長く戦ってきた証が刻まれていた。
周りを見回していたその男と目が合うと、男は必死に手招きする。
「早くこっちに来い!!今なら逃げられる!!」
大吾を抱えて立ち上がった秋山は、遥と共に男の元に駆け寄る。
男は少し笑いながら、秋山の肩を叩いた。
「あんたは?」
「俺は足立組の幹部、麻田というものだ。6代目、早く運びましょう」
麻田という男は、まだ見ぬ敵の手下だった。
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