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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第49話 リーザス解放軍結成
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 喋る寒天と言う奇妙な物体を超えた3人。そこから先にも、当然ながら モンスターもいる。《ブルーハニー》《ロンメル》《ミートボール》……etc

そして、何よりも、寒天壁を越えたからといって、直ぐに上にたどり着くわけも無い。いつまでも続く……と思ってしまう程の長さの大螺旋階段だ。落下防止の手摺りなどと言う気の利いた代物などは無く一歩踏み外しでもすれば、螺旋階段から真っ逆さま。ノンストップで1階のフロアまで落ちてしまうから、冗談抜きで死ぬだろう。

「…………」

 そんな螺旋階段も4~5周回った所で、ランスは立ち止まった。

「ランス様? どうしたんですか、急に立ち止まって」

 先頭を歩いていたランスが、突然立ち止まったから、シィルが必然的に追いつき、ランスにそう訊いていた。ランスはと言うと、首を何度か コキっ、コキっ と鳴らした後。

「飽きた」

 と一言。

「へっ?」

 シィルは、何を言っているのか、判っていなかった様だが……、恐らくユーリやかなみであれば、速攻で判っただろう。と言うより、『よくぞここまでもった方だ』 と言いそうだと思える程だ。
 今は、ユーリがいない為、『も、良い。オレ やっとく』と言う必殺言語? も使えないから、ランスのやる気スイッチ? を押せる者がいないのだ。 だから いつも通りのランスに戻ってしまっていたのだ。

「メンドくさい。何でこのオレ様がこんな遺跡をぐるぐるぐると足で登らなきゃならんのだ!」
「え、ええと、でもそれは……」

 シィルだけでは、ランスの背中を押すのは無理だろう。必死に何とか やる気を出してもらおうとしていたのだが、ランスはというと、この灯台の上を眺めつつ、笑う。

「がははは! おい、フェリス!」
「うっ……、この流れ、嫌な予感が……」

 一番後ろに控えていたフェリスは、冷や汗をダラダラと流していた。

 ランスが上を見た時から、察していた様だ。この螺旋階段は確かに足で登ろうとしたら、長いだろうが、《ヨコ》で見るより、《タテ》で見たら遥かに近いのだ。

 そして、フェリスは その嫌な予感が完全に的中する事になる。

「オレ達を引っ張り上げろ! 空飛べるんだから、行けるだろ!」

 空気を読み、期待を裏切らないランス?

 フェリスは 抱えきれない、と言ったのだが、ランスはロープを取り出した。……拘束用のロープであれば、在庫は切らせていないのだ。

 そして、何よりも今は ランスが主人である故に、断る事も出来ない。ここから フェリスの昼の肉体労働が始まるのだった。






〜カスタムの町防衛戦〜




 戦塵が渦巻くカスタムの町周辺の荒野。
 圧倒的に兵力の差があると言うのに、物
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