第3章 リーザス陥落
第49話 リーザス解放軍結成
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、とは言え 相応の深手を負っていたが、ロゼの治癒、そしてヨークス姉妹の薬で、何とか快復は出来たようだ。……そんなに簡単に復活出来る様な傷じゃないと思えるが……、そこは年の功と言うヤツだろうか。
「相手は魔人だったんだ、無理もない事だ。……終わった事を悔いるより、これからの事を考えよう。ラジールには、バレス将軍。貴方も同行してもらいたい。その方があちらの兵達とのコンタクトも取り易いからな。その身体を酷使させるようで申し訳ないが」
「いや、老兵とは言え まだ終わってないのも事実です。もう落としたも同然の命。……この命の限り戦いましょう」
バレスはそう力強く頷いた。
そして、カスタムの軍勢も皆ラジールへと向かう事にした。町は物資が不足していると言う意味でもラジールの方が条件が良いのだ。……完全に解放出来ていればの話だが。
「恐らくは、全兵士をこちらに投入してきていたんだ。そして、あの勢いなら問題ないだろう。……一応警戒はしておくがな」
ユーリはそう言うと剣を鞘から少し引抜き……また収めた。
その姿は何度も見ている。何故だか判らない。……何か、凄く頼りになる仕草に見えていたのだ。それは、彼の癖である。その癖が出ていた時の仕事は全て完遂出来ているのだ。
それが皆にも伝わったのだろう。
そして、拠点をカスタムから、ラジールへと移動をした。
ユーリが言ったとおり、リーザス軍はラジールの解放を問題なく出来ていたようだ。町の入口に立っていた門番は、ヘルマン兵ではなくリーザス赤の軍の兵士。初めこそは、警戒をしていたが バレスの姿を見てその警戒は完全に解かれた。白と紫、そして黒の将軍の不在は軍の不安を煽っていたが、彼らが戻ってきた事で、更にリーザス軍に活力と活気を与える結果となったのだ。
それだけでも、ここに来た事で良かったと思えていた。
〜ラジールの町・カスタム司令部〜
「マリアっ!」
ラジールの町には簡易的なカスタムの司令部を作っており、そこにはマリアがいたのだ。
彼女の司令官としての実力は本物らしく、洗脳されている間でも その手腕はリーザス兵しの脳裏に残っていた様だ。ラジールの町を解放する際に、迅速且つ的確な指示を送って瞬く間にラジール解放軍の司令官に抜擢された程だった。
「し、志津香ぁぁ!! それに皆もっっ!! うわぁぁんっ よ、よかったよぉ〜!!」
カスタムから駆けつけた皆は、一斉になだれ込んだ。もみくちゃになりながらも、互の無事を確かめ合い、喜び合っていた。
「……ふぅ。お疲れ様。マリア」
「ユーリさぁぁんっ!!」
マリアは、ユーリに思い切り抱きついた。
「あぁんっ! あ、ありがとう〜!! 皆を救ってくれて〜
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