第3章 リーザス陥落
第49話 リーザス解放軍結成
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ようだから、肩で息をしているが、皆は問題はなさそうだ。
「はいはーい。ご利用は計画的に。疲れた人、けが人、まとめてここに来なさ〜い。後払いサービスでヤってあげるわよ〜」
ロゼはパンパンと手を叩きながらそう言う。
彼女自身は、召喚したダ・ゲイルが戦っていたから、負傷していない様子だ。ただ、流石に疲労感はあるようだ。所々で大きく息を吸い、吐いていた。丁度深呼吸をする様に。
「……お疲れさん。かなみ、志津香」
「あ……ユーリさんもお疲れ様です」
「……お互いにね。ユーリ」
かなみも志津香も大丈夫そうだ。
一先ず、カスタムは無事窮地を切り抜けた。
リーザス軍の4000もの兵士達はそのまま、敗走していったヘルマンを追いかけラジール方面へと向かっていった。どうやら、そちらも一気に解放する様だ。
「はぁ、攻めるのに夢中になったか? 少しくらいはオレ達を労っていってもいいだろうに……な?」
ユーリはため息を吐いていた。
リーザス兵達は、怒涛の勢いでヘルマン兵達を殲滅していった。4000対2000。数では圧倒的に優っている上に、兵達の士気も落ちているヘルマン。蹂躙するのは時間の問題だった様だ。
……だが、その勢いのままに、この場所から一気に消え去っていった。
「まぁ、洗脳が突然解けて その勢いで一気にって感じだったからね……。多分ここがカスタムだって事も判ってないと思うし……ぁっ」
志津香は、バランスを崩し倒れそうになった。疲労感は連日の無理が祟ったのだろう。そして、終わった事で緊張の糸も切れた様だ。倒れてしまう寸前で、ユーリは志津香を支えた。
ぽとり……と志津香の帽子だけが地面に落ちる。
「……よく、頑張ったな、オレ達の勝ちだ。町は救えたよ。……大切な場所を、な」
ユーリはそう言うと、志津香の頭を軽く抱きしめ、数度軽く叩いた。
「……うん」
志津香も涙目になり……、ユーリに身体を預けた。町も無事だった、そして皆も……。恐らくはラジールに向かったであろうマリア達も無事だろう。……ランスは知らないが、マリアは無事だと、何故か志津香の中では決めつけていた。
カスタムの一行は、とりあえずカスタムの町で休息を取る事にした。
ラジール方面はとりあえず、リーザス軍に任せると言う形でだ。それは、ユーリが皆の消耗を見てそう提案した。本来は、丸一日くらいはと思っていたのだが、ラジールにも大切な友人がいると言う者もいて、そしてマリアがまだ戻ってきていないと言う事もあり、少し休息を取ったら、そのままラジールへと行く算段にしたのだった。
「……申し訳ない。ワシらが不甲斐ないばかりに……」
洗脳から解けたリーザスの将軍、バレスもユーリの峰打ち
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