第3章 リーザス陥落
第49話 リーザス解放軍結成
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取って、ニヤニヤと笑っているのが判った。この後使われるかもしれない、というのに、マリアはやっぱりまんざらでもない様子。
「(うぅ……、マリアさんもランス様の事を……、かなみさん達の気持ち……私もよく判ります……。ひんひん……)」
シィルは、そう思うと 何処か悲しくなってしまっていた。
〜ラジールの町〜
そして、場面は元に戻るその後。
「さてっ…… ここで皆に伝えておかないといけない事があるわ」
マリアは、ある説明に入った。
それは、この解放軍のあり方についてだ。これまでは、カスタムの町を解放する為に《カスタム解放軍》そして、ラジールを解放するために《ラジール解放軍》と銘打っていた。
だが、今はリーザス軍とカスタム防衛軍が合流し、両方にとっての共通の敵、ヘルマン軍を打ち倒す為に、《リーザス解放軍》へと名前を改名する事にしたのだ。
つまり、今後はカスタムの防衛だけには留まらないと言う意味をも示している。
「1つの戦いが終わったばかりだけど、まだ敵の総本山は残っているの!」
マリアは力強く白板を叩いた。
「皆さん……お願いします。手を……手を貸してください」
かなみは、頭をすっと下げた。そのかなみを見て皆笑顔になる。
「当然だな! ヘルマンにヤられた借りは 倍以上にして返さなきゃ気がすまないってね」
「私もっ! お姉ちゃんについてくんだ!」
「ヘルマンなんて、ちょちょいのちょい〜! っとやっつけるですかねー! ユーリさんがいるんですから、らっくしょー! ってヤツですかね!」
「私も異論はありません」
「かなみは、もう私たちの仲間なんだから。仲間を助けるのは当然でしょ?」
誰ひとりとして反対する者はおらず、この場にいる皆が笑顔で答えてくれた。
「み、皆さん……」
かなみはまた、目をうるわせた。こんなに暖かい人達に囲まれて……自分は幸せ者だって、思えたのだった。心を温めてくれる人たちがいて、強くさせてくれる好きな人が傍にいる。だから、自分は自分でいられる。かなみはそう強く思っていた。
「今後については、また明日の方が良くないか? バレス将軍も強制的に眠ってもらったし、他の主要の軍の人も同様。皆も今は疲れてるだろう?」
ユーリはそう提案をした。
休んでもらっている事もあり、この場所には、もうリーザス軍の人は誰もいない。主要人物として、バレスに関しては、まだまだ動けると、残ろう言っていたが、顔色を見て無理だと判断した。
だから、ユーリはあの時と同様の手段を使ったのだ。
体力が落ちている者には極めて効きやすい意識を奪う力、《スリープ》だ。ただ単純に眠らせる魔法だから、体力の快復にも使える力だ。無論それは安全地
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