第3章 リーザス陥落
第49話 リーザス解放軍結成
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……。せめて、最後は私を殺した胸で……」
死ぬ死ぬと言っている割には、随分と饒舌に回る口。ランスの方に擦り寄ってきていたので、ランスはすかさず。
「とっとと死ね」
男の、それもオカマの申し出など、受け入れる筈もなく 剣先をプレゼント。
「ぐええええっ!!」
流石のヘンダーソンも、全く動けない所に、深々と突き刺されてしまえば、もうどうする事も出来ない。ヘンダーソンは、そのまま大の字になって仰向けに倒れて動かなくなった。
ヘルマン軍 第3軍大隊長 ヘンダーソンの最後である。
「はぁ……、ほんっと気持ち悪かった」
「がはは。流石オレ様だ。……だが、不愉快極まりないオカマだったな。さぁ、マリア! オレ様と続きをするぞ? あんな醜いやつの事など、忘れさせてやろう! というより、オレ様もとっとと、忘却する!」
「馬鹿言わないで、今もカスタムの皆が必死で頑張ってくれてるのに。今はリーザス兵を操っている魔法使いを叩くのが先決でしょ!!」
「それなら、もう終わった」
「……えっ!」
マリアが驚愕するのも無理はない。時間が遅い、とは思っていたマリアだったが、まさか もう既にカスタム側が勝利していたとは夢にも思っていなかったのだ。
「がははは! オレ様にかかれば、ちょちょいのちょーいだ! さぁ、お礼のSE○だ!」
「ちょっ、ちょっと待ってよ! まだ、皆が無事かどうか……、先に確認させてよ!」
「む。……確認したら、ヤらせて貰うぞ」
「わ、判ってる。それは約束するから……」
マリアは、渋々、と言った表情を無理矢理作っていたのだが、明らかにまんざらでもない様子だった。
そして、シィルは マリアが落とした道具を返した。
「はい、マリアさん。これ……」
「あ、ありがとう。シィルちゃん」
返したのは、ヘンダーソンに取られていた雷の護符。
「これ……どうしたんですか? 私も見た事がありませんね。お守りのアイテムならあるんですが、攻撃作用のある物なんて……」
「ええ、これはユーリさんから渡されたの。万が一危なかったら使えって。……あの日の夜に渡されたのに、私ってば、直前まですっかり忘れちゃってて……」
マリアは苦笑いをしていた。
あの日の夜。
即ち、志津香をからかって遊んでいたあの日の夜だ。頬に響く痛みのせいで、すっかりと忘れてしまっていた様だ。
「何でも、高位の魔法使い、それもカラーの人から貰ったんだって。恩がどうとかって。こんなアイテムくれるなんて、流石はユーリさんって感じよね?人徳と言うか、誠実と言うか……、はぁ、ランスも見習って欲しいわ」
マリアはそう言ってため息をしていた。
ランスは、ヘンダーソンの部屋を物色していたようだ。媚薬を手に
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