プロローグ/バーサーカー
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を除いて、人間の身ではサーヴァントに勝てない。
所で、聖杯戦争においてマスターが召喚する英霊は、全部で七つのクラスと、一位から七位までのサーヴァント位階に分けられる。
サーヴァント位階第一位、剣の英霊『セイバー』。
サーヴァント位階第三位、弓の英霊『アーチャー』。
サーヴァント位階第四位、槍の英霊『ランサー』。
サーヴァント位階第五位、騎の英霊『ライダー』。
サーヴァント位階第六位、術の英霊『キャスター』。
サーヴァント位階第七位、影の英霊『アサシン』。
そのうち剣、弓、槍の三柱は『三騎士』と呼ばれ、特に強力なサーヴァントであることが多い。
では、その三騎士のうち、『最優』とされるセイバーを除く二騎を超える、サーヴァント位階第二位とは、なんなのか。
その階悌名を、狂の英霊──『バーサーカー』という。
サーヴァントには、そのクラスごとにクラス別スキルと言うものが付与される。例えばセイバーであれば対魔力と騎乗、キャスターであれば陣地作成と道具作成、というように。
バーサーカーのクラス別スキルはたった一つだ。しかしそのスキルこそが、バーサーカーをバーサーカー足らしめている能力。
【狂化】──サーヴァントの理性を奪い取り、維持魔力を増大させる代わりに、サーヴァントのパラメーターを強化する。これによってバーサーカーは、他のクラスよりも身体性能的に上位に立てるのだ。強化の幅は狂化スキルのランクに左右されるが、どんなに弱いサーヴァントでも一応は前線戦が出来るようになるわけだから、その力は計り知れない。
ヴァルナガンドは、トールをバーサーカーのクラスで召喚しようと考えていた。理性を奪われた戦闘機械ならば、マスターを裏切ることはほぼ有り得ない(もちろん、狂化スキルのデメリット側面である『暴走』の可能性はあるのだが)。
その分魔力は余計にかかるが、ヴァルナガンドの豊富な魔力量ならばなんの問題もあるまい。
サーヴァントのクラスは半ばランダムに振り分けられるのだが、このバーサーカーと、そしてアサシンに限っては、そのクラスを確定させて呼ぶことが可能だった。そのための詠唱があるのだ。
「──されど汝はその眼、混沌に曇らせ侍るべし。
汝は狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者──」
高貴なる英霊を、狂乱の奈落に貶める一節が朗々と響き渡り。
「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ──!」
溢れ出す。
眩いばかりの輝きと、猛々しい雷電が、完璧に刻まれた魔方陣の悉くを吹き飛ばして──顕現する。
光の中に、人影が見える。その『なにか』と自分の間に、確かに魔力的な経路が繋がったのを感じて──
ヴァ
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