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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
ありふれた冒険譚◆初めての絶望、そして希望
第十二話 レクチャーその一、『見切り』
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いてきた。

「基本的には相手の目をしっかり見ること。モンスターだろうとプレイヤーだろうと、攻撃する時には攻撃するところを必ず見るからね。視線の先に攻撃が来るから、それを回避したり防御したりするんだ。それじゃ、実際にやってみよう。ササマルとケイタ、ダッカーでチームを作って練習。一人が攻撃して、もう一人がそれを回避する。残りの一人はそれをよく見て、その動きで良かったところを自分の動きに取り入れるようにするんだ。十分たったらローテーションしてね。」
了解、と言ってすぐに練習を始めるケイタたち。

「私たちは?」
「サチとテツオたちは回避じゃなくて防御の練習だね。こっちはこっちで別にトレーニングするよ。」
付いてきて、といってケイタたちから少し距離をとる。防御の訓練に最適な突進技は広い場所が必要だからだ。




「じゃあ、防御の方法を教えるね。テツオは前からやってたから分かると思うけど、基本的に盾の後ろに身を隠して、敵の攻撃に盾をぶつけるんだ。足を踏ん張って、吹き飛ばされないように耐えること。これも『見切り』で敵の攻撃がどこにくるのか見定めれば動きに余裕ができるはず。うまく敵の攻撃を弾ければ隙ができるから、そこにスキルを打ち込むんだ。僕が攻撃するから、それを受け止めてみて。まずはテツオから。僕の攻撃の後に隙ができるから、そうしたら攻撃していいよ。サチはちょっと離れて見てて。」
頷くとサチは少し離れた場所に移動する。

テツオは盾を構えてマルバを見つめた。重い攻撃は盾の向こうのプレイヤーに『抜ける』こともあるが、短剣はそういうことに向いていない。だからマルバが攻撃する先は……

「……ッ!」
マルバは地を蹴るとテツオに肉薄した。テツオはまっすぐにマルバの目を見つめる。すると、マルバの視線が上方に動いた。上か……!
とっさに持ち上げた盾に命中するマルバの短剣。四連撃、『ファッドエッジ』が放たれるとマルバは空中でわずかに硬直した。そのまま落下するマルバ。地面に降り立ったところにテツオは追撃の一撃を放つも、すでに硬直が解けているマルバはバックステップで難なく回避する。

「テツオ、うまいじゃん!でも、もうちょっとかな。まず、僕の攻撃が上から来るって分かったのは初めてにしてはすごい。でも、持ち上げた盾で視界が遮られて僕の目を最後まで見られなかったでしょ?それはまずいんだよね。もしあれがフェイントで、僕がそのままなんの技も出さずに地面に降りて、足元から攻撃したら防ぎようがないでしょ?だから、敵の攻撃が当たる直前まで頭を盾の内側に入れちゃだめだよ。」
「そっか……そうだよな。うん、分かった。」
「それから、もう一つ。敵が空中にいる間にも時間は過ぎていくから。敵が地面に降り立ってからスキルを撃つのは遅すぎるよ。せっかく空中で身動きが
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