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ウイングマン バルーンプラス編
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ヴィムは困惑をしていた。
プラス怪人を開発している研究室に籠って、モニターを眺めていた。
今までのウイングマンとの戦いの記録をモニタでチェックしていたのだ。
こんな敵に自分が作り上げたプラス怪人が次々とやられるなんて考えもしていなかった。

今までに、自分が作ったプラス怪人がこれほど撃退されることはなかった。
簡単に言えば、ウイングマンをなめていた、ということだ。
プラス怪人のクオリティ、また開発におけるヴィムのスタンスは今までと何ら変わるところはなかった。
しかし、この結果だ。
コウモリプラスやスノープラスをはじめ、次々送り込んだプラス怪人はウイングマンとその仲間たちに次々倒されていった。
もちろん、中にはテストとして出撃させたプラス怪人もある。それは負けても仕方なかった。しかし、勝つつもりで送り込んだプラス怪人がほとんどなのに、この結果。
負け過ぎだ。
地球という星は特別なのかもしれない。
そう考えて、ヴィムは慎重になることを決めた。
まずは敵のことを知らなければ――

今、ヴィムが開発している怪人は地球にある磁石という物質の性質を応用したプラス怪人だった。
だが、まだ完成していない。
反発する力の応用で、物質を反発させることはできている。
しかし、物質を吸い付ける機能はまだ開発できていなかった。
まだ何かが足りないのだ。
ヴィムはテストを行い、物質を吸い寄せる機能のヒントを探すことにした。
「今の要素をプラス怪人を作り、地球で暴れさせ、データを集めよう」
ヴィムはそのアイデアを実行すべくプラス怪人の作成を開始した。
「次に万全を期すためだ。ライエル様もきっとわかってくれるはず」
ヴィムの操るコンピュータの先には人一人入るほどの大きさのポッドが置いてあった。
その中にはプラス怪人の素体が入っている。
物質を粉々にするプログラム、そして、動くごとにその動作と周辺の影響をデータに変換し、ヴィムのもとへ転送するプログラムを書き込んだ。
「何かおもしろいデータでも手にできれば儲けものだ」」

しばらくすると、ポッドのカバーが縦に開き、白い冷気が噴き出してきた。
ポッドからは風船で組んだような怪人が姿を現した。
ヴィムは立ち上がり手を広げ怪人を出迎えた。
「さあ行くわよ、バルーンプラス! お前の実力を見せておくれ!」

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