第六十七話
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ば良いのか分からないのでしょう。私から見ればとりあえず一番高齢でおそらく心臓を貫かれていると思われる禿げた男性を見捨てることにして、お腹に穴の空いている男の子、背中に重度の火傷を負っている40代位の女性、両足が吹き飛んでいる女の子を順に薬で治してから残りを病院に運んで手術ですね。薬を使った3人は今すぐ処置する必要があるから薬を使い、残りを取っておいて保険にしておきます。他の人も詳しく調べていませんがすぐに命に関わる様な怪我ではないことだけは分かります。
まあ、10人とも助ける方法もあるんですけどね。それもこの問の正解ではありませんけど。
とか考えているうちに私なら見捨てることにする人が死にました。慌ててアレは薬を飲ませていますがもう遅いですよ。そして、その無駄な行動をしているうちにお腹に穴の空いている男の子も死にましたが気付いていないようです。
10分後、結局救えたのは8人です。そして、ここからこの問答の地獄が始まります。
生き残っている8人が消え、またケガ人が10人現れます。しかも今度は全員が重傷です。さらに今度は薬がありません。
「どうしたのだ?困っている人を救うのではなかったのか」
更に10分、全員がお亡くなりになりました。合掌。
「レイトから聞いていたが人を救うと言いつつ結局の所救えたのは最初の8人だけ、それも薬を一つ駄目にした。これは幻術だが、実際の状況に立たされた時、それだけしか助けられないということだ。アリスもやってみるか」
「ええ」
そう言うと同時にアレと同じ状況に立たされます。
まずは全員の状態を見ます。今回は2人を見捨てることにします。次に残りの8人の傷を見て本当に危ない1人にのみに薬を使い、後は簡単な応急処置を施すだけにします。
「もう良いです」
「そうか、それが答えか」
「ええ」
また10人が現れ、今度は見捨てる様なことはせずに対処します。ここでは薬を2個使います。それを続け薬が無くなってからは魔法を使いながら処置を施していきます。100人を救った所で終了します。
「さて、ネギよ。自分とアリスの違いは分かったか」
「そいつは困っている人も平気で見捨てられる薄情な奴」
「自分の妹をそいつ呼ばわりか」
「別に構いませんよ。私はアレ扱いですから」
「何があった」
「まあ色々です。ああ、ちなみに私との違いなんて簡単ですよ。まずは知識の量が圧倒的に違いますね。簡単な応急手当てだけですむ様な人にすら薬を使い、必要な時に何もすることが出来ない状況にはなりませんでしたし。
次に度胸ですね、どんな状況でも大変な状況でこそ冷静に動けないといけませんから度胸強くないといけません。
他にも私が見捨てたのは火事
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