第六十二話
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じらせる。もちろん距離を離させてしまう様な投げなどは一切行なわず、じわじわと痛み付けるようにしていきます。時間がかかりますがレイフォンが咸卦法に慣れるまでに出来るだけダメージを与えることにする。それからしばらくの間はこの状態が続き、誰もがレイフォンの負けが目に見えていた。それでもレイフォンは必死に咸卦法を制御を完成させる。そして、一気に咸卦法の出力が上がる。
「くっ」
先程とは打って変わり、今度は私が押され始める。力も早さもレイフォンの方が上になってしまい防御に集中する必要があった。少しでも有利な場所として空中に滞空しながら羽を飛ばして鋼糸を撃ち落とし、飛びかかってくるレイフォンを打ち払い、時には躱し、隙が出来る一瞬を待ち続ける。そしてその一瞬は来た。虚空瞬動を使う瞬間に身体がぶれていた。つまり、微妙にズレて目の前に来る。レイフォンが全力で斬り掛かれない位置に来るのならそこに殺さないギリギリの全力の一撃を叩き込む。
「神鳴流決戦奥義、極大雷鳴剣」
全力の電撃による攻撃の前にレイフォンが焼かれる姿を見る。これで殆ど動くことは出来ないでしょう。油断はしていなかったでしょうが、気を抜いてしまった。
「レストレーション02」
だからこそ聞き逃してしまった。見逃してしまった。レイフォンが持っている刀の刀身が消えたことに。次の瞬間大量の鋼糸が私を包囲していた。
「お見事です」
私は鋼糸に切り裂かれ、地に墜ちる。
side out
side 零樹
まさか刹那姉さんと引き分けになるとは思ってもみなかった。現在は両者ともに治療中だ。さてと次の相手はタカミチだけど準備の方は万全だ。タカミチ、先に謝っておくよ。かなり卑怯な手を使わせてもらうね。
『さて、会場が一気に寂しいことになりましたがこれより第2回戦第7試合を開始します。選手の方は舞台に上がって下さい』
少しボロボロなタカミチが舞台に上がり紹介を受けているのを確認してから今いる場所から真下に急降下する。そこは舞台ではなく、場外の池に蹴りを叩き付け大量の水しぶきを上げる。
『ド派手な登場を果たしたのは今大会で圧倒的な強さを見せる天流一家の長男、天流・M・零樹選手。予選では襲いかかってきた相手を投げるだけに留まりあまり印象がありませんでしたが、他の家族の戦い方があまりにも極端過ぎて戦い方が全く分かりません。ちなみにその執事服は普段から?』
「いいえ、僕のクラスの宣伝を兼ねています。まあ、彼女がそれを望むならやぶさかではありませんけど」
『うらやましいな〜、その彼女さん。はっ、まさかあなたがアリス選手の』
「そうですが、何か?」
『いいな〜、こんな彼氏を持って
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