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迷子の果てに何を見る
第六十二話
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なら、僕はそんな皆の為に戦い続ける」

「良い答えです。ならばここからは本気で行きますよ、レイフォン(・・・・・)」

「!!はい」

初めて名前で呼んだことに驚いたようだが、すぐに気を張り巡らせるのが分かる。それに合わせるように咸卦法で肉体を強化させる。そして驚愕する。
レイフォンが咸卦法を使用し始める。零樹から聞いていたがまさか咸卦法までも覚えられるとは思ってもみなかった。それでもまだ練度が低いのか出力が安定していないようだ。ならばこれ以上時間を与えるのは得策ではない。瞬動で近づき、斬りかかるとレイフォンは逃げに徹する。少しでも咸卦法に慣れる時間を得る為だろう。鋼糸と瞬動、虚空瞬動を巧みに操りどんなことがあっても対応できる距離を保ち続ける。それどころか隙あらば気弾や、斬空掌・弐の拳を放ってくる。
だが、その才能に嫉妬する様なことは無い。そんな才能から最も遠く、努力することで遥か高みに立ち続ける父を持つ身にそんな嫉妬は欠片すらもない。
一時は姉弟の、親友
このちゃん
の才能に嫉妬したことはある。それを素直に父上に告げるとオレも同じ様なことを思ったことがあると言い、記憶を見せてもらった。そこには周りと比べれば強いと言えるも大した強さを持たない男の子がいた。丁度、麻帆良に来た頃の零樹のような男の子が。それが父上だと気付くのに時間がかかった。姿が一緒なだけでまるで違う人物を見ている不思議な感じだった。それから、今の自分と同じ位の強さを持っている父上の姿が映る。そこには成長しきって、大人になっている姿が映るが元から父上は成長を自在に操れる以上正確な年齢は分かりません。それに対して父上はオレが50の頃だと答える。修行を始めて1年も経っていない私が50歳の父上、つまりは40年近く修行した父上と同じ位の強さを持っている?信じられなかったがそれは事実であり、同じだけ生きた人が居るのなら自分はその人たちに勝つことは無いと言っていた。その後に、まあ負けもしないけど、とも言っていましたがね。

「厄介ですが対処法はいくらでもあります」

コピーされるというのならコピーされた上で使えない技を使えば良いというだけのこと。翼の羽一枚一枚に咸卦を通し、羽ばたきと同時に飛ばす。羽としては柔らかい部類に入る烏族の羽も咸卦を通せば投擲武器になる。これを大量にバラまきたいがあまりやりすぎると見た目が悪くなるし、手入れが大変なので、レイフォンが移動に利用している鋼糸を撃ち落とす。体勢が崩れた所に瞬動と翼で加速し接近。それも密着する位に接近し、手刀で斬りつける。斬りつけるというよりは叩き付けると言った方が正しいのだろうがそれを用いてダメージを確実にダメージを与えていく。ここまでの接近戦をしたことがないのか先程より戦いづらそうにしているのを見て、更に格闘技も混
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