第六十一話
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麻帆良武道大会 1回戦
side 零樹
さて、間もなく武道大会本戦が始まります。昨夜から父さんに色々と許可を貰い万全の状況を整えて来ました。ええ、手札は出来るだけ多く、それこそ父さん並みに。奥の手も許可を取った父さんしか知らない。アリスにすら内緒で用意した奥の手を使うまで負けるわけにはいかない。アレを使うのはナギさんとの戦いでだけにしておきたいけど、本気でやらないとやばそうな組み合わせだけど。特に『殺人貴』とはやりたくない。ジョンさん、門矢さん、言峰さん、誰でも良いから頑張って倒して下さい。さすがに『直死の魔眼』だけはヤバい。使わないとは思うけど、それでも防御だけでも使われるとコレクションの再生にどれだけの費用と時間がかかるか分かったものじゃないので。壊されると復元不可能な物も最近幾つか入手もしたので下手に手が出せない相手なのだ。
「緊張してるんですか」
アリスが声をかけてくる。
「ええ、今日程緊張するのは久しぶりです。初めてのデートのとき位ですね」
あれは本当に緊張しましたよ。並列思考が無かったら無様な姿をさらしてましたね。今日緊張しているのは自分の為だけじゃないからです。
「今日、アリスを縛っていた呪縛を全部取り除いてみせます」
そうだ、今日ここで裏世界の関係者全てにアリスが、僕の物であるということを知らしめる。特にMMには『英雄(千の呪文の男)の娘』が『犯罪者(教授)の息子』の妻となり、さらには『英雄の娘(搾りかす)』と『英雄の息子(天才)』の本当の価値を見せつけられる。これでアリスを縛っている全てを壊すことが出来る。
これでやっとアリスが心から笑える環境を築くことが出来る。そして一番重要なのがアリスとの結婚を認めてもらうこと。その為にナギさんを倒す。
「勝ってみせますよ、アリス」
「頑張って下さい」
「それでは本戦のルールを説明します。まず制限時間は30分、時間切れで観客のメール投票で勝者を決めます。ダウン、リングアウト10秒、及びギブアップ、気絶、殺人で反則負けです。何か質問はありますか」
「はい」
父さんが手を挙げる。何を聞くつもりなんだろう。
「まずは一戦毎のインターバルはどれぐらいですか」
「ええ〜っと、手元の資料によりますと基本的には5分ですが舞台の補修などで伸びることがあります。その場合は舞台が直り次第開始となりますので、できれば舞台脇に待機しておくようにお願いします」
「次に武器の持ち込みについてですが、どれ位の量までですかね」
「それはどういうことでしょうか?」
「つまりリングの外に予備の武器を置いておいてそれをリングアウト10秒の間に回
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