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迷子の果てに何を見る
第六十一話
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人外に対抗する手段が無かった結果とも言う。うん、ぶっちゃけると相手が強過ぎて勝てないなら弱くすれば良いじゃないという発想のもと始めてみるとこれが肌に合うというか、石化の解呪の為に薬品関係を取り扱い、更には錬金術にも手を出した結果今までに無い新しい毒薬が出来たりしていたのでちょうど良かっただけです。この新しい毒薬、咸卦法の対毒を越え、稀に師匠にも効く様な毒になっています。翌日には耐性がついてますけど。化け物にも程がありすぎます!!


閑話休題


試合が始まって10分程経った頃にはディルの動きはかなり酷いものになっていた。瞬動の精度は下がり、槍の軌跡がぶれ始め、呼吸が荒い。このまま放置していれば制限時間内にはなんとか倒れるだろう。だが、此所で更に追撃を加える。
油断は絶対にするな。戦場での常識ですね。
針に咸卦を通し貫通力を上げ、投擲する。もちろん急所を狙って。もちろんこれで倒せるなど露程も思っていない。目的は運動量を増やすことで毒の摂取量と身体での廻りを加速させる為だ。それはディルも分かってはいるが現状ではどうすることも出来ずに、それでも懸命に二槍を振るい続ける。それも長くは続かず、針の一郡がゲイ・ジャルグを弾き飛ばした。二槍でなんとか防げていた状況が一変して全身に針が刺さっていく。それでも急所だけは確実に防御している辺りが常人とは違う。その後も針が切れるまで投げ続けるが最後まで急所に当たることは無いまま、ディルは舞台に倒れる。死合ならともかく試合なので追撃の手を止め、いつでも動けるようにだけはしておきます。

『8、9、10。勝者、アリス・アーデルハイト選手』

歓声に迎えられ舞台を離れる前に解毒剤を振りまき、中和してから零樹の元へ行きます。

「お疲れ様です」

「全くです。あそこまで粘られるとは思っても見ませんでした」

渡されたタオルで汗を拭きながらBブロックの方に目をやると目に包帯を巻き付け、ナイフを逆手に持っている男性と、銃火器やナイフなどを巧みに扱う軍人が戦っています。

「タカミチの試合はどうなりました?」

「ガトウさんも歳なんでしょうね。スタミナ切れでタカミチに負けました」

「歳なんでしょうね」

まあ、とりあえずこれでこれから先の戦いの見通しが立てれますね。私はクルトさん、リーネさん、師匠。零樹はタカミチ、その次が分かり難いけどたぶん『殺人貴』遠野志貴、そしてベイダー卿ことナギ・スプリングフィールド。
とりあえず私は最低でも後1勝、零樹は2勝する必要がありますね。最も、あまり消耗はしていないので少しは楽でしょうけど、どうなることやら。


side out




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