第六十一話
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は改めて第1試合、開始』
その合図と共に決着はついた。凄まじい音と共に子供先生は舞台に頭から叩き付けられ、血を流して倒れている。そして白衣の男はそれをつまらなさそうに頭を踏みつけている。
「今日はこれ位で勘弁しておいてやる……審判、カウントか勝者を宣言するかしろ」
『は、は、はいっ、勝者、天流・M・零斗選手』
勝者が宣言され、救護班がすぐに子供先生を運び出す。
『何が起こったのかは私には分かりませんでしたが第1試合からこの大会の出場者が超高レベルであることが判明したのは行幸と言えるのでしょう。これで心の準備が整いましたね?それでは5分後に第2試合を開始します』
大会はまだ始まったばかりだ。
side out
side 零樹
控え室に備え付けられているモニターで舞台の修復が完了するのを待つ。
Bブロックは先程第12試合が織斑千冬の勝利で終わり、次は僕の番だ。
「そろそろ舞台の修理が終了します。舞台の方にお願いします」
係員に従い服を整える。もちろん昨日と同じ執事服だ。一応防御術式を増やしたりはしているが。舞台の入り口前に立つ。そこには既に対戦相手であるブレイドが立っていた。見た目や体格、言動からは信じられないが神父らしい。首には十字架がかけられており、右手には聖書も持っている。だが、銀髪を逆立て、サングラスをして黒いコートに黒いズボンを着ているだけで上半身を曝している姿を見て誰が神父と信じられる。
そして弱点も分かりやすい。
「ブレイドさん、よろしくお願いしますよ」
「おうよ、金の為だからな」
この人の弱点、それは女と金。これはブレイドさんを知っている人ならほとんどの人が知っていること。だから僕はこの人からお金で勝利を売ってもらった。優勝賞金の2倍である10億を全額先払いで渡している。その資金は発掘した宝具などを幾つか父さんに売ることで工面した。
「気が変わるなら今の内に言っておいて下さい。途中から言われると間違って殺しそうになるので。それから最初の一撃は防御無しでお願いします。それで決着を付ける気で行きますから」
「結構こまけぇな〜。まっ、別に良いんだけどな。惚れた女の為にそこまでやるんだ、絶対に目的を果たせよ」
「ありがとうございます。その為にもこんな所で消耗するわけにはいかないんですから」
「相手はあの『千の呪文の男』なんだろ。オレでもそんな奴とはやりたくねぇのに目的には必要なんだろう」
「ええ、なんせその『千の呪文の男』の娘を妻にしようとしてるんですから」
「ナニィィィィ、お前、なんちゅう無茶なことを考えてるんだ。というより娘がいたの。どんな娘なんだ」
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