第五十九話
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ら辺はエヴァさんそっくりだ。手足が元に戻り心配をかけたお詫びとして人形が帽子から花を取り出し観客の一人ずつに配っていく。無駄に芸が細かいですね。最後に一礼をすると人形はトランクに入っていた時のようにバラバラになってしまう。それの服を脱がせ、パーツを一つずつ丁寧に拾い上げトランクに戻し封をする。まるで母が子を慈しむような姿にこの場に居る全員が見とれる。
「ゆっくり休みなさい。茶々丸」
トランクを茶々丸さんに下げさせる。その後もいくつかちゃんとした手品を、いくつかを魔法を使ってインチキをしながら2時間を過ごします。
「これにて私達のチームのマジックショーは閉幕となります。次のチームの開幕はお昼からとなります。それでは引き続き麻帆良祭をお楽しみください」
優雅に一礼をして、マジックショーの第一部が終了しました。終わると同時に私は窓から外に飛び降ります。零樹にマジックショーが終わると観客の方に詰め寄られたりして時間がかかると聞いていたので1秒でも早く零樹に会いたい私はあらかじめ決めていた集合場所である世界樹前広場に走り出します。
side out
side 零樹
「お帰りなさいませ、お嬢様」
入り口まで新しいお嬢様を迎えに行き笑顔で出迎える。席まで案内し、椅子を引く。
「本日のデザートは苺のミルフィーユにガトーショコラ、それからチェリーパイがございますがどれにいたしましょう」
「え、えっと、その」
「おすすめはチェリーパイとなっております」
「じゃあそれで」
「かしこまりました」
いきなりの事で困惑しているお嬢様をさりげなく誘導しバックヤードに向かいパイと紅茶をキャスターに乗せ、お嬢様の元に戻る。
「お待たせいたしました。本日のデザートとそれに一番合うハーブティーになります」
パイとフォークをテーブルに置き、ティーポットからカップにハーブティーを入れソーサーに乗せてお嬢様に出す。
「では御用があれば、お手元のベルをお鳴らしください」
バックヤードに引き上げ在庫の確認をする。それを確認してから携帯を取り出しレイフォンに連絡を取る。
「ミルフィーユの在庫が切れそうだ。最初と同じ数だけ持って来てくれ。それから思ったよりもミルクの消耗が激しいからそっちも頼む」
それが終わり次第、新しい湯をわかし始める。バックヤードで出来る事は湯を沸かす位しかないので飲み物は此所で、ケーキ等は臨時で借りた倉庫に調理器具を持ち込み作っている。服は何人かの有志が作った。それにしてもこの燕尾服、異常に動きやすい。このまま戦闘も出来そうな位だ。
チリ〜ン
おっと、この音は3番テーブルの
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