第五十九話
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る理由が無いって言ってるし、あとは零樹がアリスの両親に認められるだけで良い訳だし、たぶん認められるでしょうしね」
「今回の旅行も婚前旅行と聞いております」
「まあ、夏休みまではまた此所に居ますよ。卒業したら零樹と二人で世界中を飛び回ると思いますけど」
道具の確認が終わったのでそれを再び元に戻す。次に服の方の仕掛けを確認する。ざっと確認して問題ない事を確認する。今の私の格好はバーテンの様な服だ。最もそれは見た目だけで手品の種も仕掛けてあるし、魔術処理もされているので防御力も十分ある。どうでもいいけど。
閑話休題
「今日は私達のマジックショーを見に来ていただきありがとうございます。私達のマジックショーは3チームに分かれて行なっています。つまり同じマジックは行なわれる事はありません。そして私達のチームと次のチームは一度行なったマジックは行ないません。一期一会の出会いをお楽しみください」
開幕の時間となりリーネさんの宣誓からマジックショーが始まります。
まずは私から。
「では一番手は私、アリス・アーデルハイトが努めさせてもらいます。これから私が行なうのはただのボールを使ったジャグリングにちょっとしたものが追加されただけの単純なものです。言わば前座にちょうど良いものですね」
そう言いながらボールを6個空中に投げジャグリングを開始する。ある程度安定した所にボールが追加されます。どこからともなく(・・・・・・・・)。
観客の皆さんも最初は気付いていませんでしたが2個、3個と増えていくと驚愕が場を支配していきます。そして、20個まで増やした後、それを全て用意しておいたシルクハットの中に回収して、それを被り一礼をする。
途端、教室に拍手の嵐が巻き起こる。前座としてはこんな物でしょう。
種はもの凄く簡単です。ただ単に物を収納している魔道具からボールを転移させて後はジャグリングをするだけの子供騙しです。シルクハットの中は倉庫へと繋がる術式を仕込んであり、それに触れる事で倉庫へと転送されます。役者である私達が待機する為に仕切られた場所に戻りシルクハットを放り投げます。
「お疲れさま」
「前座としてはこんな物でしょう」
「長瀬達のハードルが上がった気がするけどな」
「そこら辺は忍法でも使ってもらいましょう」
「まあいいや、次は私だな」
そう言って千雨さんは人形を二つ取り出す。ただし背中に穴があいていて中に手を入れれるようになっている、つまり腹話術用の人形だ。それを持って観客の前に立つ。
「続きましては私、長谷川千雨の手品をお見せします。私の手品も先程のアリスと同様に腹話術に少し追加要素があるだけの物です。まず、私の相棒の二人を紹介します。ま
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