第五十八話
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ながらも素直に手紙を受け取り転移する。
「さて、続き続きっと」
作業を再開しながらこれからの未来について考える。その後ろ姿は何処か暗いものだった。
side out
side 零樹
「ふ〜ん、結局去年と同じ執事喫茶をやるのか」
『ああ、手堅く稼ぎつつ女の子との出会いを信じてやるみたいだ。去年の反省点であるお茶やケーキ等の種類を増やしたり接客マナーに磨きをかけるそうだ。一応零樹も頭数に入っているのだが』
「別に構わないよ。あまり多くは入れそうにないけどね」
『分かっているさ。初日の一番最初の時間しか入れない様に話を進めておいてやる』
「そこらは信用しているよ」
『それで、今はどこに居るんだ?』
「赤の広場」
『ということはロシアか』
「先週位からこっちにいる。対寒魔法が無かったら来たくないな。僕は寒いのに強くないから」
『なるほど、寒さに弱いっと』
「対策位いくらでも取れるようなことをメモってどうするんだよ」
『何かに使えるかもしれんだろうが。ただでさえお前の弱点が分かりにくいって言うのに。他に弱点は』
「猫アレルギー。おかげで茶々丸に会うとクシャミが止まらない」
『それも微妙な弱点だな。猫系の獣人に対してはどうなんだ』
「どうとも無い。咸卦法って偉大だね」
『寒さとかアレルギーの為だけに究極技法を使用するとか』
「残念だけどアリアドネーでは専門技法なんだけどね。授業が存在する位だから」
専門技法とは独学で習得するのは難しく、ある程度の才能と専門の教育を受ける事で身に付ける事が出来る技法の事だ。投影や闇の魔法はこれに当たる。
「とりあえず、そっちの事は任せるよ。お土産は何が良い?」
『ロシアだろ。何か有名な物なんかあったか?』
「実はここから北西に向かった先に北欧神話に出てくる」
『やめろ、マジ物の宝具なんていらんぞ』
「ちぇ、ならこっちに来てから再現する事に成功したケルト魔術の魔道書を送ろう」
『ケルト魔術ってどんなんだっけ?』
「自然の力を借りる魔法だ。使い勝手はそこそこ、場所によって威力が変化するし、費用も微妙にかかる。だが、一番の利点は他の魔術と併用する事が可能なことだな」
『ふむ、興味深いな。それじゃあそれで頼む』
「了解。じゃあな」
電話を切る。
「終わりましたか」
「ええ、聞いていた通り初日は忙しいみたいですね」
「なら、私もその時間が忙しくなるようにしてもらいますよ」
「なら午後から一緒に色々と回って武道会に参加して、最終日はどちら
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