第五十七話
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く後者は最悪だな。この状況を誰かに見られたらどうするつもりなのだ。おそらくこれで周りに迷惑をかけすぎて嫌われているのだろう。
とりあえず飛んでくる魔法の矢を素手で全て撃ち落とす。
「なっ、素手で僕の魔法が!?」
驚く様な事なのかね。この程度の威力ならそこら辺の銃の方が恐ろしく感じるのだがね。特に『教授』が使用していた銃は恐ろしかった。流れ弾で一体何柱の悪魔が滅されたか分からん。王達もまともに喰らえば致命傷を受けるのか必死に回避していた。それに比べればこんなものは豆鉄砲みたいな物だ。
「その程度かね」
「くっ、ラス・テル マ・スキル マギステル」
足を止めたまま、前衛も居らずに呪文詠唱を始める。この時点でもう調査する必要すらないな。少しは期待していたのだが拍子抜けだ。
瞬動で近づき頭を掴み地面に叩き付ける。それだけで勝敗は決まった。
「すまないね、楽しませる事が出来なくて」
様子を見ていると思われるリーネ嬢に声をかける。
「仕方ないわね。恐ろしく拍子抜けしたでしょ」
姿は見えないが声は聞こえる。何とも不思議だがアリアドネーの技術ならこの位可能だろう。
「さて、私の用事は済んだ。これで帰らせてもらう」
「そうはさせん」
おや、この人物は確か
「これはこれは近衛近左衛門殿ではありませんか」
「ふんっ、今頃やってくるなんて趣味が悪いわね。ヘルマン、あなたはこれからどうするの。少し位なら手伝ってあげるわよ」
リーネ嬢の声に近左衛門は反応しない。どうやら私にしか聞こえていないようだ。
「おや、そうかね。ならば近衛殿とも手合わせをしておこうかね。一応麻帆良自体の脅威も調べる様に言われているからね」
「そう、なら手伝ってあげる。こうやってね」
次の瞬間ネギ・スプリングフィールドが立ち上がる。身構えるが意識は完全に無い。
「落ち着きなさい、糸で操り人形にしているだけだから。雨に濡れるのは嫌だからこれで勘弁して頂戴。元が悪いからあまり期待はしない方がいいけど」
「二代目『人形使い』の力、しかと見せてもらおう」
「あらあら、ご期待には応えないと、ね」
その言葉と同時に戦闘が開始する。ネギ・スプリングフィールドが立ち上がった事でその様子を見ていた近左衛門はいきなり襲いかかってくるネギ・スプリングフィールドに驚きまともな一撃を貰う。そこに追撃とばかりに私は全力で悪魔パンチを叩き込むも障壁に当たる感触から防がれたと判断しすぐに回避に移る。それに対してリーネ嬢はほぼ密着させた状態からの何の強化もしていない体術で攻撃し続けている。なるほど、魔法の発生地点よりも内側に入る事で魔法を封じているのか。ならば私も見習わせ
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