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迷子の果てに何を見る
第五十五話
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を撃ち抜き、そして額に銃口を押し当てる。

「正直に言いましょう。私はお前の事が大っきらいです。殺したい位に。それでもお父さん達が悲しむだろうと思って、今まで少しでも成長してもらおうと色々と裏で手を回したりもしてあげていましたがそれもこれまでです。お前との縁をここで断ち切らせてもらいます。聞こえているか分かりませんけど」

既に腕を撃ち抜かれた時点で気を失っているあれに対して引き金を引く。


カチッ


「それがアリスの答えですか」

「殺す価値もなくなりました」

僕の方を見る事も無く、あれの顔を見続けている。

「ここまで歪んでいるとは思っても見ませんでした。それなりに近い場所にいたのに今日になって初めてこれの歪さが理解できました」

「僕も理解できましたよ……大丈夫ですか」

「何がですか」

「これの、兄の実態を知って後悔はありませんか」

「私は、私は自分が進むべき道を決めました。だから後悔はありません」

「そっか、学校の方はどうするの」

「残念ですけど辞めるしかないですね。さすがにここまでしてこれと一緒にいれる位に図太くはありませんから。それに学園側もうるさいでしょうからしばらくは何処かに身を隠そうかと思います」

「なら、荷物をまとめに行きましょうか」

「えっ?」

そういう反応をするという事は一人で行く気だったみたいですね。

「僕は言いましたよね。アリスに一番傍に居て欲しいと。一緒に行くに決まってるじゃないですか」

「零樹、ありがとうございます」

「というわけで姉さん、後はよろしくお願いします」

「事情の説明と結界を解いてからにしなさい」

逃げようとしたが普通に追い付かれて捕まる。

「事情は見れば分かる通りとしか、とりあえずは生きてます。傷もいたって普通の物のみで、2、3日後だと思ってたのが今日になっただけです。今回の事は全部僕らに押し付けてもらえば良いです。たぶん今回の事で賞金を賭けられてもおかしくないのでちょっと海外に逃げようかと。場合によっては魔法世界まで。麻帆良祭には帰って来ます」

「なるほど、大体の事は理解したわ。貸し1よ」

「わか「家族全員に」えぇ〜」

「それだけの事をしてるのよ。理解してるでしょ」

「ふぅ〜、分かりました。何時か必ず返します」

「分かればよろしい。時間を稼ぐ為に結界の構成だけ教えなさい。チマチマと解呪していくからその間に逃げなさい。余裕ができたら連絡も寄越しなさいよ」

「ありがとう、姉さん」

今度こそ念のための脱出用の転移魔法を使い二人で店まで戻る。とりあえず専用のダイオラマ魔法球と修学旅行に持って行
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