第五十四話
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程度妥協すれば零樹の班にいた3人は及第点ね。結界のせいでネジが飛んでる奴が多い上にMMの魔法使いどもは屑。その中ではあの3人はまともな部類に当たるが、後一つ足りない。もっとも私はずっと片思いを続けるつもりだけど。妥協はしないわ。
まあ、そんな無駄話をしたおかげで先程までの暗い雰囲気は無くなった。
「とりあえず今日の所は私が店番をしておくわ。お母様にも2、3日店を休みにしてもらう様にも言っておくから寮に帰りっ!?」
突如強力な結界が展開されたことを感知する。こんな結界が張れるのは世界でも数人しかいない。そしてその内の一人が先程目の前から出て行った。ということは
「あのガキ、まさか今日動くなんて。タイミングが悪すぎるわよ」
「姉上、今はそんな事より」
「分かってる。チウちゃん店の方は任せるわ。木乃香は治療の準備を、茶々丸は拘束具を持って来なさい。行くわよ刹那」
急いで結界が展開されている世界樹前の広場に駆けつける。そして結界内に飛び込もうとして弾かれる。
「ちっ、やっぱり入れないわね。刹那、強引に穴をあけるわよ」
「はい、神鳴流我流奥義、斬界剣」
刹那の斬撃によって結界が切り裂かれる。が、よく見ると奥まで貫通しておらず切り口が再生している。
「ああ、もう零樹のバカ。遊びで作ったにしては厄介すぎるわよ」
「どうします姉上」
「こうなったらこの多重結界を一つずつ解除するわよ。半分位解除すれば今度こそ抜けるでしょう」
「はい」
二人で結界を解除し始めてしばらくすると茶々丸と木乃香が来たので二人も含めて解除に取りかかる。さらにもう少しで半分が解除される頃にやっと異変に気付いた魔法先生がやってくる。対応が遅すぎる学園に対して評価を下げつつ言いがかりをつけて来た分からず屋を気絶させタカミチに対処させる。
「これで半分。刹那」
「斬界剣」
今度は奥まで貫通したらしく、血の臭いを感じ直ぐさま結界内に飛び込む。すぐに結界が再生したため飛び込めたのは私だけだった。そして目に映るのは十歳の姿で銃を構えるアリスと血の海に沈んでいるあのガキとそれを一歩離れた位置で眺めている零樹だった。
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