第四十六話
[6/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いてくるのが分かった。
「待たせてすみません」
「いえ、別にほとん……ど、待ってませんよ」
「…………やっぱり似合ってませんか」
「いや、普通に見惚れてた。もの凄く綺麗ですよ」
「あ、ありがとうございます」
うん、言葉の通り見惚れてしまった。正直なところかなりドキドキしてるのが分かる。顔には一切出ていないとは思うけど。今までに見たことのない服を着ていて髪もサイドに上げていて、それが容姿とも合っていて本当に綺麗だった。周りの人もチラチラとアリスさんを見て、傍に居る僕に嫉妬の視線を送って来る。仕方ないことなので甘んじてその視線を受け入れる。
「そろそろ行きましょう」
「そ、そうです!?(零樹君、今明らかに変な魔力を感じませんでした?)」
「少し落ち着くまで待った方が良いみたいですね。とりあえずそこのカフェにでも行きましょうか。(ええ、感じました。ですが今までの転生者とは違うみたいですね。渡り人でしょうか?)」
「すみません。(とりあえずレイトさんに連絡しますか?)」
「いえいえ。(気付いていると思いますけど一応連絡しておきます)」
父さんに連絡を取ると、既に接触しているから任せていれば良いと言われたので、そのままカフェで軽く昼食を摂ってから、まずは服を買いに行った。
「こんなのはどうかな?」
「似合っていると思いますけど、アリスさんにはこっちの色の方が良いと思いますよ」
「そうですね、だとしたらスカートの方もこっちの方が良さそうですね」
「そうですか?今のでも合っているとは思うのですが」
「一応物は試しということで」
「そうですね」
「ペアルックですか」
「父さんや姉さん達にからかわれる覚悟があるなら買いますか?」
「新年会で流されそうですからパスです」
「懸命な判断です」
「さて、さっきから僕らを尾行している人が居るんだけど心当たりは?」
「クラスメイトですね。少しお話ししてきます」
「いってらっしゃい」
そのまま何も無く、日が暮れてきた頃。急に人が居なくなり始め、そして目の前に
「「で、何であなたがここにいるんですか?鳴滝さん」」
「私のことを知っているなら話は早い。貴様達をディケイドを誘き寄せる為の囮にするからだ」
ああ、昼頃に感じた変な魔力はディケイドのことだったんですか。
ふう、それにしても折角のデート?の邪魔をしに来るとは運がない。アリスさんのクラスメイトが尾行してたのはまあ良いですけど、ここまで露骨に邪魔をされると腹が立ちますね。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ