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迷子の果てに何を見る
第四十六話
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、こうなったら女は度胸!!

「零樹君!!」

「な、何?」

落ち着け私。いくら何でも叫ばなくても良いでしょうが。とりあえず深呼吸を一回してっと。よし。

「零樹君は、その気付いてるんですか?」

「何にですか?」

やっぱり気付いてないのでしょうか……いえ、気付いていて遊んでますね。どうやったらからかえるでしょうか。
…………これしかありませんね。認識阻害の結界を私達だけを覆う様に張って、覚悟を決めます。

「私は零樹君のことが好きですよ。エヴァさんが師匠を好きな様に」

はっきりとそう言うと表面上はともかく視線だけが慌ただしく動いています。ええ、いざとなればヤンデレ化も辞さない覚悟はありますよ。
けど、やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしいですね。世の中のバカップルを尊敬しますよ。
少しすると零樹君も落ち着きを取り戻しました。そして

「僕もアリスさんのことが好きですよ。ナギさんがアリカさんを好きな様に」

はっきりと言い返されました。自分でも言いましたがこれはかなり恥ずかしいです。ですが予想は出来ていたので狼狽したりすることはありま……すみません嘘です。あわわはわわ軍師並みに狼狽してます。零樹君も言われるよりも言う方が恥ずかしかったのか顔を赤くしていた。

そのまま二人の間に静寂だけが残されてしまった。
二人ともどう動けば良いのかが分からなくなってしまった。
気まずい空気だけが残ってしまった。

そこに一羽の鳩が私の頭に停まった。

「ぷっ」

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

「くくくくく、はははははは」

「〜〜〜〜〜笑わないで下さい!!」

私が叫ぶと私の頭に停まっていた鳩はまた空に舞い戻っていき、その場には先程までの空気はなくなっていた。


side out




side 零樹


ああ、父さんが言っていたのはこういうことか。

「お互いにらしくなかったですね」

笑うのを止めて本音でそう言った。

「……そうですね」

今日のデートは確かに楽しかった。だけど、何処かが僅かに歪で、しっくりせずに自らをも変化させ、それでも合わず、奇妙な感覚だった。

「ですが、先程言った様に僕がアリスさんを好きだというのに、いえ、正確にはアリスさんには僕の一番傍に居て欲しいという気持ちに偽りはありません」

そう、この言葉が一番しっくりくる。好きだという前に傍に居て欲しい。それが僕の本当の願いなのでしょうね。

「ええ、私も零樹君に、傍に居て欲しいです」

アリスさんも先程までと違い、いつもの様な柔らかい笑みを浮かべながら答えてくれた。アリスさんも何処か奇妙な感覚に
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