第四十六話
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「はっはっは、どう思うエヴァ」
「ふふふ、お似合いじゃない」
後ろでアリスさんが更に顔を赤くしているのが分かる。
それにしてもこの状況をどうしましょうか。周りのみんなが全員にやにやしているのが頭にきます。
転移で逃げようと思ったら転移阻害の結界が張られていて転移に失敗する。父さんの顔が更ににやけた所を見ると犯人みたいですね。
そろそろアリスさんが爆発しそうなのでどうしましょう…………仕方ありません。
「ちょっとだけ我慢して下さいね」
アリスさんを抱きかかえ、 たまたま・・・・開けられていた窓から飛び出す。その動きに門矢さんが付いて来てシャッターを押していた気がしますが今は無視します。そのまま認識阻害の結界を纏い学園まで一気に空を駆ける。
アリスさんが羞恥から再起動するころには学園に戻って来ていた。世界樹の広場に降り立つ。
「あぅ……そ、そろそろ、おろしてくれませんか」
「少し残念ですが」
言葉の通り残念ではあるが素直に降ろす。降ろすと数歩離れた後そのまま立ち止まってしまった。どうしたんだろう?
side out
side アリス
「そうだな。なら写真を撮ってやって欲しい。オレの息子とその彼女との」
「父さん!?」
「師匠!?」
あわわわわ、やっぱり気付かれてた。エヴァさんも面白い物を見つけた様ににやにやしているし、というより相談した時点で気付かれていた様な気がします。師匠も何か楽しそうに私のことを見てますし。えっと、こういう場合はどうすれば。
そんな風にパニクっていると零樹君が私を周りの視線から庇う様に前に出てくれるので落ち着く為にその行為に甘えて深呼吸をします。
「はっはっは、どう思うエヴァ」
「ふふふ、お似合いじゃない」
なななななななな、あああああああ、もう。
分かってて言ってるでしょ師匠達。門矢さん達もにやにやしないで下さい。こうなったら全てを吹き飛ばして、私は一体何を考えているんでしょう。これではあの愚兄と一緒ではないですか。だけどどうすれば。
「ちょっとだけ我慢して下さいね」
零樹君にそう言われた次の瞬間には私は零樹君に抱きかかえられて空の上でした。初めてのお姫様だっこで私の混乱は加速してなんとか落ち着いた頃には世界樹の広場まで戻って来ていた。
「あぅ……そ、そろそろ、おろしてくれませんか」
「少し残念ですが」
それは私だって残念ですけど、あれ?今なんとおっしゃいました?慌てて部屋に逃げ帰ろうとしていた足が止まり、思考が高速回転します。
「どうかしたのですか?」
零樹君が心配そうに訪ねてきた。これ以上心配させたくないし
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