第四十四話
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さすが雪広さん、考える事は一緒か。だけど私たちには切り札がある。携帯を取り出し連絡を入れる。
「零樹、元凶が分かったわよ。今すぐ学園長室に乗り込みなさい。私たちもすぐに行くから。それから真名、あんみつをお父様に作って貰える様に頼んであげるわ」
『分かったよ姉さん』
「すまんな委員長、レイトさんのあんみつが十杯と聞いては断れない」
これで状況は一変した。これで嫌がらせの舞台は整った。まず、真名がクーさんと長瀬さんを押さえ刹那がチア部を排除、雪広さんと神楽坂さんが気を取られた隙に怪我をしない様に投げ飛ばしガキの制止を振り切り学園長室まで一気に駆け抜ける。ちょうど反対側から零樹も来ていたので二人で走って来た勢いのままタイミングを合わせて学園長室のドアに回し蹴りを放つ。
もちろんスパッツを装備しているので下着を見られる様な事は無い。淑女としては当たり前よね。
そして強化は一切していないけど鍛えた私たちの力にドアは耐え切れずに吹き飛ぶ。
「「さあ、お前の罪を数えろ」」
やっぱりこの台詞は格好良いわね。お父様と零樹がよく使うはずだわ。
「ひょっ!?」
「ネタは上がってるのよ。あのガキの不祥事を全部お父様に擦り付けているらしいわね」
「……何の事じゃね」
「春休みの再現をして欲しいのかしら。それとも惨殺死体を作って欲しいのかしら」
「それとも学園長が隠れて行なっている事を公表しましょうか。例えば本国の意向を無視して内密に世界樹を調査したりとか」
あら?零樹ったら春休みの間に調べたのかしら。
「賄賂とか裏金に関しても幾らかありますけど」
刹那も集めていたみたいね。感心するわ。
「さて、一旦この件は横に置いて、依頼の件だけど昼休みから動くわ。あのガキでも分かる様に分身を保健室に送って魔力を放出するから他の魔法先生に通達しておきなさい。分身には変装させて首筋にある吸血痕を見せれば性格から考えて夜に見回りに出るはずだからそこで襲うわよ。これも通達しておきなさい。邪魔をすれば殺すから」
「さすがに殺人は勘弁してくれんかのう」
「契約外だからパス。それに通達しておけば良いだけでしょう。ガキの方は契約内だから殺しはしないけど治療部隊を用意しておきなさい。6人掛かりで半殺しは確定しているから。もちろんお金は払ってもらうわよ。これは迷惑料だとでも思っておきなさい。というより、お父様の退職金がまだ払われていないみたいだからそれも合わせて用意しておきなさい。じゃないと次に会う時は法廷よ」
「半殺しじゃと」
「残念だけど家族から許可を取っているから無駄よ」
「その家族はアリス君ではなかろうな」
「当たり前でしょ。まあアリスも半殺し
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