暁 〜小説投稿サイト〜
炎髪灼眼の討ち手と錬鉄の魔術師
”狩人”フリアグネ編
十章 「魔術使い」
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に橋を押さえてしまえば良い。
 橋を押さえてしまえば敵の行動は監視しやすい上、敵の行動の妨害や、部隊の分断がしたければ橋を落としてしまえば良いからな。
 となると、拠点が必要になる。橋を警戒し、必要ならば敵を排除する為の重要な拠点だ。
 拠点の敷設場所は、なるべく高くて橋に近い場所が望ましい。橋自体に設置出来れば、高い場所である必要もないから条件が最も易しくなる。だが、橋ごと落とされる危険性が高く、最善策とは言えない。
 そうなると、自然に条件が該当するのは東側に集中する。
 西側には高層建造物が少ないからな。候補の的を絞られやすい。
 よっぽどの事情のない限り、橋の警戒のしやすい場所が豊富な東側が陣地としてベストだ。
 まして今回はただの戦闘ではなく、敵は大掛かりな計画の進行中と思われる。
 アラストールの話だと都喰らいには、聖杯の降霊の様な霊脈等の場所選択の制約はない。
 静かな西側で派手なことをすれば、すぐに分かる。
 灯台もと暗し……という可能性もあるが、短期決戦であることはフリアグネも重々承知の筈だ。
 ならば都市機能が充実している上に、少々、派手なことをしても気付かれにくい東側に陣取るのが定石だろう。
 シャナも多分、そう考えたから市街地に向かっているはずだ。
「先に私から質問させて貰うわよ」
 学校を出て十分程した所で、シャナから切り出してきた。
「了解。けど、何かシャナの気になるような事したか、俺?」
 まぁ、今朝の件についてだから、確実に何を訊かれるか分かってはいるんだが。
「――お前が今朝、贄殿遮那を防いだ剣と、お前自信の戦闘経験についてよ」
 やっぱり、そうくるよな。
 さて、どう言えば良いんだか………。
「と、言うと?」
 無難に質問を質問で返す。
 正直に言うとだ、投影については、まだシャナには言いたくない。
 フリアグネを倒した後に彼女と敵対する可能性は否定出来ないからだ。
 俺達が望もうが望まないがな。
「あの時、弾き飛ばした白い方の剣を私が回収しといたのは知ってるわよね?」
 確かに、あの『とてもハイレベルかつ、しょうもない戦い』の後、気が付いたときには夫婦剣は二刀纏めて、俺の隣に置いてあったからな。
 誰がどう考えても、シャナが回収してくれたとしか考えられない。
「あぁ、あの時はお礼を言えなかったけどな」
 ありがとう、と言おうとしてシャナが続けてくる。
「普通の剣だったら破壊されてた筈よ。なのに、あの剣は贄殿遮那を完璧に受け止めてた。それに、剣だけじゃない。あの後、お前は私の攻撃を防ぎきった。それどころか、ホントは私がやられてた筈。お前……一体なんなの?」
 応戦した武器が干将と莫耶で良かった。普通の剣なら死んでたぜ、俺。
 シャナと戦う事なんてない、そう思い
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