番外その二
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貰うとするか」
ショベルを担ぎ穴を埋め始める。それは良いとしてキティが魂を滅した後の殺生石を興味深く観察しているのが気になりました。
「何か面白い事でも分かったのか?」
「ああ、とりあえず今まで見た事もない鉱石に変化している」
「本当だな。この感じからすると魔法媒体としてはナギの杖より凄いかもしれん」
「一部を指輪に加工するとしよう。残りは詳しく研究してからだな」
「そうだな、とりあえず倉庫に入れておこう」
オレの影に殺生石を入れて旅館に戻りゆっくりとする。
そして早いもので麻帆良に帰って来たのだがデモに関しては昨日やっと収束したらしい。ここまでの出来事になるとは思わなかったな。後でタカミチにどうなったか聞いてみるか。一条は店の倉庫にある魔法具を見に行き、キティは留守を任せていたシスターズに報告を聞きに行ってしまい一人で休憩用のケーキを焼いている。
「で、顔を見せたらどうなんだスキマ妖怪」
「あら、気付かれてたの」
背後でスキマが開き、そこから八雲紫が出てくる。
藍を滅してからオレの感知領域ぎりぎり位から見ているのは分かっていた。
まさかこんなに早く遭遇するとは思ってなかったけど。
「とりあえず何のようだ」
「せっかちねぇ」
「エヴァに滅されたくなかったら早く用件を話して帰れ」
「なら聞かせてもらうわ。楽園に興味は「無い」……最後まで話させてくれないかしら」
「オレは楽園を目指すつもりは全くない。なぜならオレはどこにいようとそこを楽園として暮らしていくからだ」
「住めば都と言いたいの?」
「どっちかというと鳴かぬなら作ってやろうホトトギスかな」
「……無茶苦茶ね」
「それを成せる力があるからな。お前だってそうだろ、消え行く幻想を保護する世界を作って管理する。並大抵の事ではないな」
「それでも当初予定していたほど保護できた訳ではないわ。ほとんどがこちらで隠れながら住む事を望んでしまった。精々妖精しか住んでいないわ」
疲れた様に紫が愚痴をこぼす。この世界の幻想郷はそんな感じなのか。そう言えば鬼とか烏天狗とかも隠れ里に住んでるものな。苦労してるんだな紫。やりたくはないが少しだけ力を貸すか。懐からカードを取り出し呪文を唱える。
「アデアット」
創造するのは藍、『理解』した情報を元に形作っていく。肉体を作り、それに記憶と経験を与え、最後に魂を作り出す。言葉にするだけなら簡単だが知的生命体を作るのはこれが初めての事で若干気を使いすぎてしまった。
「……生命の創造。あなた、一体何者なの?」
紫が驚愕しながら出来るだけいつも
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