本編
第四話
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ハルケギニアでたった一人だけいた。
ハルケギニアよりも遥かに発達した文明を持つ地球の中でも、殊更トイレに関するこで妥協を許さない日本という国で、ふんわりと優しいトイレットペーパーを使い生活していたルイズにとって、ハルケギニアのトイレ事情は許せないレベルであった。
ルイズがハルケギニアに帰還するに当たって、最も惜しんだのは地球で出来た友人や知人との別れであったが、その次か次の次くらに惜しんだのはトイレであった。地球でいつものようにトイレに入った時に、ふとハルケギニアに帰ってしまえばこのトイレともおさらばであることに思い至り絶望していた。それ程までにルイズは地球の日本のトイレを気に入っていた。
そこでルイズは考えた。まず便器であるが、これはある程度形のイメージさえ出来れば土メイジにより、形と材質程度であれば模倣も可能だろうということ。そしてルイズにとって最も大切な事であるトイレットペーパーであるが、これも模倣は可能かもしれないが地球産の物をハルケギニアでも作ったならば、きっと金と同程度の価値を持ったペーパーが産まれるだろうからコスト的によろしくない、仮に大量のペーパーを土産にしたところでいずれは無くなってしまう。
ならばどうすればいいのかと、考えに考え抜いた末にルイズは紙は諦めるという結論に至った。しかし、それはトイレの快適性を諦めることとは同義では無かった。確かに紙はない、だがそこは変態技術国家日本、トイレに置いて最先端かつ偉大なる発明があった。それを紙の代わりルイズは持ち帰っていた。
ルイズが地球のことをつらつらと語りながら、持ち帰ったお土産などを披露しているとその道具は出てきた。見慣れない道具の数々に対してそれぞれに説明をしていたルイズはその道具に関しても勿論説明した。
時には関心し、時には驚愕しながらルイズの話を聞いていたヴァリエール夫妻であったが、その道具の説明を聞いた時には少しばかり眉をひそめた。理に叶った道具ではあるかもしれないが、果たして本当にそこまでする必要があるのか、という疑問によるものであった。それに貴族が大っぴらに話をするのは少しばかり問題のある道具であった。
両親の理解を得られなかったルイズは、それなら試して見ればいい、ということで実際に使用してもらうことにした。
では未知なる道具に初めて出会ったトリステイン人の反応を見てみよう。
まずは、主に何かあってはいけないからまず自分が試してみる、と言った執事長からだ。
「ふむ、こんな感じですかな」
「む、こ、これはこれはなかなか・・・」
「おおぅふッ・・・ふう・・・」
次に試したのは、男性と女性では感性も違うでしょう、ということで偶然近くにいたがために実験体にされた哀れなメイドである。
「えっと、こう・・・でしょうか・
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