マブラヴ
1092話
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のそれほど間違いではなかった……筈。
まぁ、完全に破壊した訳じゃないしいいよな。
格納庫の中で、早速シャトルから降りてきているスレイ達へと向かって俺も降りて行く。
「一応聞いて置くけど、そっちに被害は?」
「ある訳がないだろう。機銃はアクセルが潰してくれたし、それ以外の武装がこの宇宙船には存在しない。……まぁ、ここに引き籠もっている奴等が何かを擁している可能性は高いが」
「ちょっと、スレイ。それを言うなら引き籠もっているじゃなくて立て籠もっているでしょ」
呆れたように呟く円だったが、スレイは強気な笑みを浮かべて首を横に振る。
「いや、この中にいる者達の場合は引き籠もっているの方が似合っていると思うが?」
「まぁ、それは否定しないけど」
納得させられる円の様子に、その場にいる全員が思わず笑みを浮かべる。
「さて、リラックスするのもここまでだ。そろそろ俺達の役目を果たしに行くぞ。目的は分かっていると思うが、この宇宙船の奪取。つまりブリッジにいる相手を捕らえる必要がある。また、艦橋以外にも色々と散らばっている可能性があるが……そっちはムウ、円、スティング、アウル、レイに任せる」
「ちょっと待てよ、俺達が余り物なのか?」
不機嫌そうに言葉を返してくるアウルだったが、後ろから美砂に頭部を叩かれる。
グーではなくパーだったのは、せめてもの救いだろう。
「痛っ、何するんだよ!」
「あのねぇ。そもそもあんた達はPTを使っての戦闘ならともかく、生身での戦闘はそれ程経験がないでしょ。なら、今回の件でその辺に慣れなさいよ」
「……ちっ、分かったよ」
この2人、一時期は少しギクシャクしていたが、今ではそれなりに普通の関係になっている。
どっちかと言えば、美砂が気後れするアウルにどんどんと話し掛けていって、その結果アウルも普通に話せるようになったってのが正しいだろうな。
この辺の経験値の違いは、高校時代に多くの男に告白された経験を持つ美砂だからだろう。
……若干その辺にモヤっとしたものを感じるが。
「ま、美砂の言う通りだ。お前達はまだまだ経験が少ない。ムウ、円、頼むぞ」
それでも美砂ではなく円をアウルと同じグループに入れたのは、一応気遣いのつもりだ。
「ま、何とかなるだろ。若人達に怪我をさせる訳にもいかないしね。大体レイに怪我をさせたらナタルに怒られちまう」
「相変わらず尻に敷かれているようで何よりだ」
「ふふん、羨ましいか? ああ見えてナタルはかなり……じゃなくてだ。とにかくこっちの件は俺に任せておけ。そっちは主力を相手にするんだから気を抜くなよ」
「誰に言ってるんだよ」
「確かに」
小さく笑みを交わし、拳をぶつけ合うと早速とばかりにそれぞれの方へと散って
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