002話
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この少年は魔力を有していないという事になる。
「(しかし平均的にE-とはな……こいつ、元の世界だとどんな人間だったんだ?)」
「なあアンタもARMって奴持ってるのか!?」
「いや俺は持っていない、持っているのはこいつ位だ」
腰に刺している剣を見せるとキラキラとした瞳で見つめ返してくる、この少年には自分はどういった存在に写っているのだろうか。唯の剣士だろうか、それとも……
「なあドロシーから聞いたんだけどついていってくれればそのARMって奴くれるんだろう!?」
「やるのか?」
「ええ、レベルの低いダガーARM位ならいいかなって。それよりそろそろ行こっか」
ドロシーが先導する形で目的地へと向かっていく、途中ギンタにじろじろ見られたり剣を持たせてと強請られたが流石に断った。バルムンクはジークフリードの象徴とも言える剣、そうホイホイと貸してあげるわけには行かない。代わりに神が餞別にとくれた対魔力スキルを持った腕輪をくれてやった。
「ここよ、此処にバッポが眠っている」
到着したのは偉く荒廃した柱が多く見受けられる土地、以前は神殿か何かがあったのだろうが時が過ぎると共に崩れ去ってしまったのだろう。
「此処がバッボっとやらが眠ってるのか」
「ええ、ジーくん程じゃないけど素手でガーディアンを倒すんだから戦力になるかもってあの坊やは!?」
「………洞窟の入り口ぶち破ってるぞ」
何時の間にか先行していたギンタは蔦などが生い茂っている洞窟の入り口を素手でぶち破り、早く行こうぜ〜っと大声を張り上げていた。そんな破天荒ぶりに頭を抱えるドロシーとそんな彼女を慰めるジーク、なんだかんだで良いチームになれるのかもしれない。
「へぇジークって記憶がないのかー」
「まああっても無くても変わりはしないだろうが、無くした物は取り戻しておかないと気分が悪いだろう。だから取り戻す旅をしているという訳だ」
「あ〜解る解る、部屋で中で鉛筆とか無くした時とかスペアあるけどついつい本気で探しちまう!」
バッポが封印されていくという洞窟を進んでいく一行、ドロシーが先頭に立ち注意深く進みながらその後ろをジークとギンタが続く。お互いの事を話しながらどんどん先へと進んでいく、すると急に開けた場所に出る。
「あ〜!見ろよ見ろよジークにドロシー!」
大声を張り上げてギンタが指差す先には紋章が刻まれた台座が鎮座しその上には木で作られた箱が置かれていた、如何にも宝箱という風貌をしているがジークとドロシーは簡単すぎると疑念を抱いていた。
「ドロシー、バッボはレア中のレアなんだろ。それがこんな簡単に保管されている場所にまで来れるのか、道中も自然に開いている穴のほかにはトラップも無かった」
「うん、こういった場所にARMを隠
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