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オオバコ
2部分:第二章
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僕だって」
「負けないっていうんだね」
「負けてたまるか」
 負けじ魂も見せます。
「君が悪いんだからね」
「いいや、僕は悪くないよ」
 口で言い合いながらまた喧嘩をする彼等でした。そしてです。
 一週間も続けたところで。二郎が言ってきました。
「もういいんじゃないかな」
「喧嘩?」
「そうだよ。どっちがいいか悪いかなんてさ」
「どうでもよくなってきたんだね」
「そうだよ。だからいいんじゃないかな」
 こう太郎に対して言います。
「もうさ」
「そうだね。そもそもだよ」
「うん、そもそも?」
「喧嘩の理由覚えてる?」
 太郎はこのことを二郎に尋ねました。
「君、覚えてる?」
「あれっ、そういえば」
 言われてみればです。二郎もです。
 どうして喧嘩になったのか覚えていません。すっかり忘れてしまっていました。
 そのことに気付いてです。あらためて太郎に言います。
「覚えてないよ、僕も」
「そうだよね、それじゃあ」
「もういいか」
「そうだね」
 お互い言い合うのでした。
「もう喧嘩は止めて」
「仲直りしようか」
「そうしよう」
 こうして彼等は喧嘩を止めて仲直りをしたのでした。そして仲直りをしてから二匹でオオバコを食べて傷を治したのです。そのオオバコはとても美味しいものでした。


オオバコ   完


                  2010・11・4

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