第一幕その四
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「王宮まで入られるなんてね」
「とてもですか」
「思っていなかったからね」
これがボームさんのお返事でした。
「嬉しいよ」
「では今は凄く幸せですね」
最後にナターシャがボームさんに聞きました。
「オズの国、しかも王宮におられて」
「うん、凄くね」
「やっぱりそうですね」
「何も心配いらないで楽しく過ごせる場所だよ」
「オズの国の中でも」
「だっていつも周りに友達が沢山いるからね」
だからだというのです、ボームさんが楽しく過ごせる理由は。王宮の中で贅沢な暮らしが出来るからではなくです。
「僕はいつも凄く幸せに過ごしてるよ」
そうだというのです。
「歴史も編纂しているよ」
「じゃあ僕達の冒険もですね」
ジョージはボームさんに自分達の冒険のことを尋ねました。
「これまで何回かオズの国を回っていますけれど」
「勿論だよ、君達が最初この国に来た時からね」
「エメラルドの都に最初に来た時の」
「あの時もね」
その時もというのです。
「歴史書に書いているよ」
「そうなんですね」
「うん、書いておいたよ」
「そうなんですね」
「君達の冒険は全て書いているよ」
「他の人達の冒険もですね」
「うん、全部ね」
それこそというのです。
「書いているよ」
「そうなんですね」
「色々な冒険のある国だからね」
「その数々の冒険をですね」
「全部書いて残しているよ」
オズの国の歴史書にというのです。
「オズマ姫やドロシーの旅もね」
「そういえばドロシーさんは」
恵理香はドロシーの名前が出たところで言いました。
「一番数多く冒険に関わっている人ですね」
「そうだね、あの娘はね」
「何かあれば冒険に関わりますよね」
「あの娘はそうした娘なんだ」
それがドロシーだというのです。
「冒険にどうしても関わる、冒険の方からあの娘を呼ぶんだ」
「冒険の方からですか」
「そうなんだ、あちらからね」
「だからいつも冒険をするんですね」
ジョージもドロシーについてお話しました。
「何かと」
「そうなんだ、そしてドロシーはその冒険がね」
「大好きですよね」
「冒険を心から楽しめる娘なんだ」
「例え何があろうともですね」
「そうだよ、決して希望を失わないしね」
このこともドロシーのいいところです、ドロシーはいつも前向きで何があっても諦めないそうした娘なのです。
「だから何があってもね」
「乗り越えられるんですね」
「そしてあの娘にはいつもね」
「はい、周りにですね」
「頼りになる人達がいてくれるね」
本当にです、ドロシーの周りにはいつも彼女のお友達がいます。そしてその人達と仲良く冒険をしているのです。
「かかしさんや木樵さんにね」
「臆病ライオンさん達も」
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