暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
1091話
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。レモンがそう告げる。
 確かにニーズヘッグは奴等の暴走を押さえる薬になるかもしれない。
 だが、寧ろ刺激が強すぎて劇薬になるという可能性も十分過ぎる程に存在している。
 宇宙船に立て籠もっている状況での劇薬。それがどんな結果を生むのかは考えるまでもないだろう。

「いっそ、あいつ等をそのまま宇宙船でどっかに行かせればいいんじゃないか?」

 その発想はなかった。アウルの言葉を聞いてそんな風に思っているスティングやレイに、首を横に振る

「なるほど、確かにアウルの言いたい事も分かる。正直、それが許されるのなら俺もそれが一番いいと思う。けど今回の仕事を依頼してきたビルの要望は、宇宙船に出来るだけ損傷を与えないようにして取り返すというのも入ってるんだよ」
「……けど、あの中にいる奴等を自由にするって考えたら、奴等を纏めて追放した方が絶対に安上がりだぜ?」
「俺もそう思うが、依頼人の要望だしな。それに、地球圏を追放した奴等が妙な真似をしでかして更にBETAの大侵攻を招いたりしたら、それこそ洒落にならないだろ。」
「あいつらにそんな力あるとは思えないけどな」














 溜息を吐きながら告げるアウルだが、無能だからこそ何をするのか分からないというのが正直怖い。
 最悪、俺達シャドウミラーでも手に負えない程の量のBETAが襲ってきたら、俺達はこの世界を捨てる事になる。
 この世界に来た当初であれば、それを選択するのに躊躇う事はなかっただろう。
 だが、今は違う。この世界にも親しい相手が色々と出来たし、何よりこの世界特有の資源でもあるG元素は、俺達シャドウミラーにとって喉から手が出る程に欲しい。
 最悪でも、ホワイトスターと融合させた時の指輪が十全に効果を発揮出来るようになるまではグレイ・シックスは必要だしな。
 それにグレイ・イレブンにしても、現在のシャドウミラーの機体では有人機に限ってだが、触媒としてブラックホールエンジンに使用している。
 触媒として使っても消費とかはしないが、いつまで使い続けられるかってのは不明だ。
 その時の事を思えば、グレイ・レイブンが多ければそれに越した事はないのだから。
 脳裏を過ぎった夕呼や霞、恭子、崇継といった者達の顔もあるし。

「ま、とにかくだ。色々と思うところはあるだろうが、俺達は基本的に傭兵としてこの世界と関わっている。だからこそ、傭兵は依頼主の要望には出来る限り応える必要がある」

 その言葉を聞き、アウルも多少不満そうな顔をしたままではあるが、それ以上は何も言ってこなかった
 それなりにシャドウミラーの一員として自覚が出来てきた……んだと、いいけど。
 この辺は俺にとっても何ともいえない。

「はいはい、また話がずれてる
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