第3章 リーザス陥落
第48話 ヘルマンvsカスタム 最終戦開幕
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人としての性だけが、残されている様だった。
願わくば、醜態をさらし続けるのなら 殺してくれとさえ、思っているだろう。行動にはできないが、その姿にはそう、想像してしまう様な雰囲気を醸し出していた。
「………」
「安心しろよ! オレ達がお前らの分まで、しっかりと楽しんでやるからよぉっ!!」
何度も頭を殴りながらそう言うティターヌ。それは、例え洗脳されて自我が無くても……、無念だろう。
そして、その15分後。
ヘルマン軍は、カスタムの入口付近にまで侵攻した。
これまでであれば、実戦部隊が前線に立ち、砲撃部隊と魔法部隊が援護をしながら連携を取りつつ防衛を図っていた筈だが。
「くくく、それ程マリア・カスケードが抜けた穴はでかいと見えるな。烏合の衆とはまさにこの事か」
先頭の男は、剣を担ぎながらそう言っていた。
流石に人数的にも、カスタムの町に一度に同時に全部隊が侵攻する事は出来ない。だが、それでも何ら問題ないと思っている様だ。
「ん? いや、誰かいるぞ?」
男の1人が気づいた。町の入口に佇んでいる者がいる。どうやら、1人の様だ。
「………」
男は、腕を組んで目をつむっている様だ。腰には刀剣を携えている様だが。
「なんだ? 小僧。たった1人の門番のつもりなのか?」
「ぎゃははは! こんなガキ1人に見張りを立てるなんざ、本当に参ってるみたいだなぁ? カスタムの連中は」
ニヤニヤとうすら笑みを浮かべ、近づいてくる2人。そして、後方にいる連中も皆 笑いを浮かべていた。
たった1人で何が出来るのかと。
だが……、この2人は言わなくて良かった言葉があった。
本当の作戦は、この男の奇襲から始まり、混乱している間に一気に攻撃加えて畳み掛けると言うもの。まさか、たった1人で、攻撃をしてくるとは思わないだろうと言うのを逆手にとって。
男達の言葉のおかげ? もあり、剣に込める殺気を一段階増していたのだ。
「ん〜、ビビっちまったか〜?」
「ちょっとここに来るのは、間違えちゃったなぁ? ぼーや」
更に一歩、踏み込んだその時だ。2人の頭が宙に飛んだ。まるで、紙切れの様に胴から首が離れたのだ。
『………は?』
当然、その光景を見た者達は唖然とする。
当然だろう。さっきまでそこに合った筈の物が無くなったのだから。首から上が、有る筈、有るべきモノが無くなったのだから。
「煉獄・天照」
いつの間にか、敵陣深くにまで移動していた男がそう言った瞬間。場が光に包まれた。
「うわあああっ!!」
「な、なんだぁぁぁっ!??」
「ぐ、め、目がぁぁぁ!!」
突然の閃光に、本能的にかがみ込んでしまう面
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