36.支援物資解禁の時
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給の鎧より軽めで上等なものみたいよ?」
「ありがとうございます。えっと、こっちから手を通して……?鎧なんて初めてつけるから何だか緊張するなぁ」
躊躇いがちに軽量鎧を装備したティズは、エイナに手伝ってもらいながら体を動かして具合を確かめる。つい最近村の復興に参加した職人が作った鎧に、そこそこ目の利くリングアベルも感心した。
「なんと、早速エイナに甘えて装備を付けてもらうなどとレベルの高い事を……!?」
「リングアベルくーん?いい加減にしようか、ね?」
「んん、ごほん!改めて………かなりしっかりした出来栄えだが、本当にこれで試作品なのか?市販で売っていてもおかしくない完成度だ。ノルエンデの職人侮りがたしだな……!」
「先輩!こっちにはポーションとエーテルですよ!毒消しと目薬もあります!」
「薬師までいるのか。ここに置いてあるという事は、もう鑑定済みと考えていいのか、ティズ?」
「うん、全部ギルドの人達に鑑定してもらったから効果は保障するよ?」
ノイエ・ノルエンデから送られてきた出荷商品を整理している倉庫には、既にそれなりの数の質のアイテムが鎮座していた。送られてきた薬や装備はこれからの冒険に役立つだろう。特に薬系はそれなりに数があり、普通に購入すればそれなりに値が張るものばかりだ。
唯一、買い物などしたことがないアニエスだけがその価値をよく分かっていない。彼女曰く、ポーションなどのアイテムはそれを作れる修道女が作成していたそうだ。
「ポーションがそれほど高価なものだとは知りませんでした……迂闊です」
「まぁ、我等ヘスティア・ファミリアもミアハ・ファミリアから時々貰い物をすることでやっとポーションの数を維持してる段階だからな……組織がバックについてくれるとこういう所が頼もしい」
「使いきれない分の薬は、そのミアハ・ファミリアで捌いてもらう予定なんだ。売れ行きが良ければそのまま装備品も置かせてもらって、ウィンウィンの関係になるように考えてるよ」
ベルはティズの思慮深さと気配りに感心して「オトナだなぁ……!」と目を輝かせている。リングアベルと違ってしっかり者な彼にベルは関心があるようだった。エイナはさらに別の箱を開け、虹色のドレスと赤い帽子を取り出す。
「はい、アニエスちゃんにはこれ!私もあんまり見たことのない装備だけど、このレインボー・ドレスは装備品としても結構いいものよ?ちょっと派手だけどね」
「……これは、冒険者として着なければいけないものですか?」
アニエスはその虹色という派手なドレスに思わずたじろいだ。彼女の趣味は派手とは程遠い故、躊躇いがあるらしい。見た目にもそれが戦闘用の装備には見えないが……しかしこのドレス、綺麗な見た目に反して凄まじく高度な技術で作られているのだという。
「
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