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K's−戦姫に添う3人の戦士−
2期/ヨハン編
K14 老研究者の挫折とこれまでの話
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心に気づいてくれる人がいる。それが当時のヨハンをどれだけ安心させたか。


 以来、ヨハンは調と切歌と常に共に行動するようになった。

 その後、ヨハンの知らないところで、マリアの妹セレナがギアの一つを起動させた。
 その成功を受けてナスターシャがセレナのギアの一部を分離・再構築して造ったギアが、何とヨハンに適合した。


「望まなかった力に目覚めてしまった僕とセレナを、マリアはいつも励ましてくれたね。僕までマリアの弟になった気分だった」
「見てられなかったんだもの。あの頃のヨハンってばウジウジしてて、何かあったら『調と切歌のとこに帰りたい』って、そればっかり」
「ごめんごめん」
「――でも昔のほうが分かりやすかった。今のあなたは笑ってばかりで、何を考えてるのか、時々分からなくなる」
「装者の中で僕だけ男なんだ、少しは頼もしいと思われたい。ただの虚勢だ」
「ほら、また笑う」

 ごめん、とまた言いそうになって、とっさに飲み込んだ。

 一人でも揺るがず立っていられる人間がいなければ、この組織はあっというまに瓦解すると、理解していたから。
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