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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico33明かされる真実〜State of Emergency〜
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。すると明らかにルシルが『なっ・・・!』動揺したのが判った。でもすぐに『状況確認。シュヴァリエルは俺に任せてくれ!』って、力強い声が返ってきた。
『結界外の避難誘導は順調だ。それにシャルもすぐに来る。すずか。結界内に侵入する際、穴を開ける。すまないな』
『あ、ううん! 大丈夫! ドラウプニルのおかげか、今ならどんな攻撃を受けても結界を修復できそうだから!』
『そうか』
『こちらはやて! ヴィータとベッキー先輩と一緒にシュヴァリエルと交戦中! 出来るだけ早い応援をお願いするわ!』
はやて達の方へと目をやる。ベッキーの五大精霊の1体で金属を司っている、装甲を纏った虎型精霊ジリェーゾと、次元世界最強クラスなシュヴァリエルの真っ向からの近接戦が繰り広げられていた。3mって巨体のうえ全身が金属なジリェーゾは虎としての俊敏さを備えていて、シュヴァリエルの斬撃を紙一重で躱し続けながら鋼の爪や牙で攻撃。ヴィータも射撃と打撃の両方を駆使して翻弄、そこにはやての射砲撃が面白いように着弾していっている。
「はっはぁっ! 痛いじゃないか!!」
それでも確かなダメージを与えられていない模様。それにしても「全然取れないぃぃ〜〜〜・・・!」ハート2から神器を奪い取れない。全力で引っ張っているけどビクともしない。神器を支えているのは指の力だけのはずなのに。一体どれだけ怪力なんだろう。
『っ! 了解だ! これより結界に突っ込む!』
『あっ! ルシルさん、すずかさんの結界内面には私の精霊の水膜があ――』
『っ!? ゴボゴボ、ガボガボガボ・・・!』
プツンと念話が切れたけど、すぐに「シュヴァリエルぅぅぅぅーーーーーーっっ!!」ルシルの怒声が直上から聞こえてきた。びしょ濡れっぽい空戦形態のルシルが高速でシュヴァリエルへと突撃。ルシルの手には、すずかやマリエルさん、スカラボのみんなと一緒に作り上げたデバイス、“エヴェストルム・アルタ”が握られている。
「ジリェーゾ! 全砲門開放!!」
ベッキーが“ドゥーフヴィーゾヴ”を鳴らすと、ジリェーゾの装甲のあらゆる箇所に有ったハッチが音を立てて開かれた。
「ラケートナエ・アルージエ・マークシムム・・・、シトゥールム!!」
両前脚、両前腿、首、背中、腰、計13個のハッチの中から数十発の砲弾型魔力弾が発射されて、それらが一斉にシュヴァリエルへ殺到。すると「おい、これは冗談じゃないぞ!」シュヴァリエルが迎撃の為に大剣を振るおうとした。
――
闇よ誘え
(
コード
)
、
汝の宵手
(
カムエル
)
――
そんなシュヴァリエルの体を拘束するのは平べったい影の手、その数20弱。シュヴァリエルは身を捩って逃れようとしたけど「っ! ふざけ――」成す術なく全弾が直撃、大爆発に呑まれた。
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