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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico33明かされる真実〜State of Emergency〜
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アイツは・・・ホムンクルスだ」

「っ!!」

ホムンクルス。大戦中期に確立された人造人間生成法。人工的に高ランク魔術師や特殊スキル所有者を生み出す技術で、伝聞で残っている生成法は2つ。1つは、蒸留器に材料となる人間の精液やら何やらを入れて生み出すというもの。そしてもう1つは、生まれた赤ん坊に高位霊を入れるというもの。

「ま、正直言うと、プロジェクトF.A.T.Eとかいう人造生命技術っていうやつの方がすごいと思ったさ。記憶転写だっけか? だが、そのプロジェクトじゃ出来ないモノを生み出せるのがホムンクルス生成法だ」

嫌な予感がする。その予感が当たっているのかどうかを確認するため「どっちの方法でホムンクルスを作った?」と問う。

「一から造り出したモノに、とある格の高い霊を入れることで完成する、とびっきりの怪物さ」

2つの生成法を複合させて生み出したのか。そもそもどこで生成法を学んだんだ、“エグリゴリ”は。それに、ホムンクルスは誰に造らせたんだ。あぁ、これ以上疑問を増やさないでくれ、と頭を抱えそうになる。

「格の高い霊だと? 格の高いと言っても利用できるのは高位魔導師くらいだろうが」

「いいや。・・・・天使だよ」

あまりに突拍子もない大法螺に「は?」呆けてしまった。何を言うかと思えば、天使を入れたと言う。現代での表層世界(人間界のことな)から神秘が失われたと同時、神属からの干渉も少なった。それは先の次元世界で確認済みだ。つまりこちらからの干渉も出来なくなったというわけだ。そんな中で天使を召喚するなど不可能だ。

「そもそも、さっきチラッと見たが、天使特有の神秘など放っていなかったぞ。魔術師の神秘すらも放っていなかった」

「そりゃあな。スロースターターなんだよ、アイツは。さぁ、次の絶望だ。よく聴け。ハート2の持っている神器は、概念兵装:天使召喚の書・ヒドゥンカリグラフィ。この意味、解るよなぁ?」

「・・・、っ! クソがッ!」

最悪も最悪。ハート2が予想以上に危険存在だったことが解って全身から嫌な汗が溢れ出た。さっきのハート2が神秘を放っていなかった理由は、その身に天使を宿していなかったからだ。だが、“ヒドゥンカリグラフィ”で天使を召喚し、取り込めば・・・。くそっ。そのためのホムンクルスか。ただの人間、魔術師ですら不可能だが、初めから天使を宿すのに耐えられる器であるのなら・・・。

(ヒドゥンカリグラフィ。かつて、神属と契約を結んだ大預言者が記したという、天使召喚・使役を可能とする魔道書。コレもアールヴヘイムから盗んだ物か・・・!)

真実を聞いたその直後、「っ!?」はやて達とハート2の戦場の方角から強烈な神秘と白の閃光が発せられ、さらにはすずかの結界とベッキー先輩の精霊が張った水膜が粉
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