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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico33明かされる真実〜State of Emergency〜
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・・?」そんな疑問と共にお返しとして雷撃系砲撃最強のコード・ヴィズルを発射。奴は真っ向から迎撃するつもりか“メナス”を振り上げながら砲撃に突進。
――振動刃剣――
そして砲撃を縦に真っ二つに斬り裂きつつ、俺へと距離を詰めて来た。純粋魔力による攻撃はもう通用しないのかもしれない。ならば。ちょっと本気の一撃をお見舞いしてくれる。そして弱ったところで、イヴ義姉様とカノンの神器と魔術でシュヴァリエル、お前を救って見せる。
「我が手に携えしは――」
「まだ思い出さないのか、神器王! ケリオンという名に!」
詠唱を邪魔された。いや、無視して続ければ良かったんだが、ケリオン、という名がさっきから脳裏を過ぎってばかりで集中できない。そもそもケリオンって何のことを言っているんだ。
――予てからの標的だったケリオンを俺が連れ戻す――
シュヴァリエルの言いようからして何ではなく、誰、かもしれない。そこまで考えたところで、「ジョン・ドゥ、彼のことを言っているのか!?」思い至った。
(まだ思い出さないのか、か・・・)
シュヴァリエルや他の“堕天使エグリゴリ”の記憶デバイスは、堕天する前と後でキッチリ分かれている。つまり堕天する前の記録は奴らには残っていないらしい。その上での、思い出せないのか、となれば、第一次堕天使戦争の最中で俺とジョン・ドゥ――ケリオンは出会っていることになる。
(彼に懐かしさを抱いていたのは間違いじゃなかったんだ。では、ジョン・・・ケリオンは一体何者なんだ?)
人間じゃないのは確定的だろう。第一次堕天使戦争から数千年と経って生きていられる純粋な生命体など存在しない。そもそも当時の知り合いの顔や名前を忘れるほど俺はボケていない。
「おら! 注意力が散漫になってんぞ、神器王!」
「チッ!」
容赦ないシュヴァリエルの直接斬撃や中遠距離系の真空の刃乱れ撃ちによって思考が妨害され続ける。ストレスが最も溜まり易い最悪な環境へと陥らせてくれるものだな、こんちくしょう。“メナス”と打ち合う度に欠けていく魔力刃を修復するためにカートリッジをロードし続ける。
(ケリオン・・・ケリオン・・・ケリオン、くそっ、ここまで出かかっているのに思い出せない!)
――シエル。アレこそが××××――
ストレスがマッハで溜まる。頭を掻き毟りたいほどに苛立ちが募る。ケリオンの名前をどこで聴いたのか、彼とどこで会ったのか、思考を巡らせていると、どういうわけかカノンの声が再生された。カノンと何か関係があるのか。それをキーワードとして記憶を探って・・・ようやく、思い出した。
「ケリオン・・・ローフェティタ・・・?」
光煌世界アールヴヘイムに存在する超巨大な転移門の名称だ。思い至ってもすぐに否定する
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