騎士の章
V
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子も、そうそう資金を送ることは出来まい。それと、貴族の中にはかなり厄介な者も居る故、クレンを供として連れて行け。何かと役に立ってくれようぞ。」
ケルテス公に言われるや、クレンが二人の前に歩み出た。
「宜しくお願い致します。」
貴族との交渉に無頓着な二人には有り難い申し出であり、二人とも「こちらこそ」と、堅い握手を交わしたのであった。
心強い味方を得て、彼らは街を後にした。
残ったケルテス公は心配そうに彼らを見送り、快晴の秋空を仰ぎ見て神に祈った。
「天よ、彼らに幸いを…!」
時は王暦五百九年十月の終わり。
後々にまで語り継がれるお家騒動の幕開けであった。
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