ラクサスvs.アレクセイ
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る。
「まぁ良いではないか。今は我々に勝負を挑んできた妖精の尻尾の戦いをしかと記憶しておこう」
「つっても幻なんだけどな」
ルーファスとスティングがそう言い、剣咬の虎の面々は闘技場へと視線を落とした。果たして大鴉の尻尾の目的は何なのか、それを彼らが知ることはなかった。
「ぐはっ・・・」
アレクセイの怒涛の攻撃により倒れるラクサス。その姿をすぐそばで見下ろしている者がいる。
「・・・」
その者は現在バトルパートを戦っているラクサス。シリルとグラシアンの推測通り、今戦っているラクサスは幻であり、その姿を腕を組んで見ているラクサスこそが本物のラクサスなのであった。
「こいつは何のマネだ?」
本物のラクサスが自分と向かい合っている金色の鎧と仮面に身を包んだ男、アレクセイに問いかける。
「幻影魔法の一種だよ。辺りにいる者たちには今こうして話している我々の実体は見えていない。声も聞こえてない」
アレクセイがそう説明している最中も幻の2人は戦いを続けており、アレクセイがラクサスに攻撃している様子がうかがえる。
「見えているのは戦っている幻の方」
幻のアレクセイは次々にパンチを繰り出しラクサスを攻め立てる。
会場の観客たちは競技パートで大勝利を収めた妖精の尻尾の魔導士が防戦一方とあってざわめいている。
「よくできているだろう?誰1人として気づいていない。お客はあのラクサスが手も足も出ない映像を見ている」
アレクセイのいう通り、グラシアンとシリル以外の者たちにはこれが幻覚だとは全く気づかれていない。おまけに幻覚に対して耐性のあるグラシアンでさえもアレクセイとラクサスの話している姿が見えないとなると、相当な魔力の高さがうかがえる。
「なぜラクサスがこうも一方的に?」
『ビスカ!!』
『イワンは動いてないよ』
マカロフはそう言い、何かイワンが仕掛けているのかと思ったウォーレンは待機しているビスカに連絡を取るがそれといった動きは取っていないようだ。
『雷神衆+リサーナ!!』
『こっちもたぶん・・・何もしてない』
リサーナは双眼鏡を覗きながらウォーレンに現状を報告する。
「ありえん!!ラクサス!!そろそろ本気を出してくれ!!」
「ちくしょお・・・」
叫ぶフリードとビックスロー。しかしそれでも幻のラクサスは反撃に出ることごできない。
「ラクサス!!どうしちゃったのよ!!」
エバーグリーンもフリードたちと共にラクサスを鼓舞する。しかしアレクセイの作り出した幻とあってはその声援も意
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